ケニアで普及する地熱発電!三菱商事とMHPS、オルカリア地区で14万KW級の発電所を建設!

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三菱商事と三菱日立パワーシステムズ(MHPS)は、現地パートナーのエイチヤング社と共同で、ケニア電力公社がケニアのオルカリア地区で計画している地熱発電所”オルカリア V”の工事をフルターンキー契約で受注しました。出力14万kWの地熱発電所を新設することで、ケニアの工業発展や国民生活の質の向上のために不可欠な電力の安定供給に貢献します。運転開始は2019年の予定です。

世界第9位の発電能力を保有!地熱発電大国、ケニア!

アフリカ東部に位置するケニア共和国は、日本の約1.5倍に当たる広大な国土に約4,725万人が暮らしています。ケニアは、マサイ族を始めとする40を超える部族で成り立っている多民族国家です。また多種多様な野生動物も暮らしているため、観光業がとても盛んです。

東アフリカ経済の中心を担うケニアでは、近年の順調な経済成長を背景に電力需要が増加することが見込まれています。ケニア政府は、長期開発戦略”ビジョン2030″において、2030年までに総発電設備容量を1,800万kWに引き上げる目標を掲げ、世界第9位の発電能力を保有しいる地熱発電に力を注いでいます。

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ケニアを代表する地熱地帯は、首都ナイロビの北西約100キロメートル、標高約2,000メートルの大地溝帯に位置するオルカリア(Olkaria)地域はです。1981年6月にはオルカリア東部で、アフリカで最初の地熱発電所である15 MWの地熱発電所が運転が開始されています。現在、同地域ではケニア電力公社(KenGen:Kenya Electricity Generating Company Limited)が地熱発電所の新設および出力増強に力を注いでいます。

円借款で日本が支援!14万KW扱の地熱発電所を受注!

三菱商事と三菱日立パワーシステムズは、ケニア発電公社向けに、出力7万キロワット級の蒸気タービンや発電機などを含む発電設備2系列を現地パートナーのエイチヤング社(HY社:H. Young & Company (East Africa) Ltd.)と3社コンソーシアムで、工事をフルターンキー契約で受注しました。フルターンキー契約とは、設計や製作、組み立て・試運転指導・保証責任までのすべてを請け負う契約方式です。ケニア中部のナクル郡に建設されるオルカリアV(Olkaria V)地熱発電所に納入します。

今回のプロジェクトは、オルカリア地熱地帯において地熱発電所を新設することで、都市エリアにおける電力需給の逼迫を緩和と再生可能エネルギー由来の電力供給の増強をし、気候変動に対する影響の緩和を目指します。また発注先のケニア発電公社は、国際協力機構(JICA)による円借款(政府開発援助)による資金供与を通じてこの事業を進めます。

三菱日立パワーシステムズは、地熱発電設備の設計を担当するとともに、蒸気タービン、発電機、復水器、および主要付属設備一式を供給します。また、長年のEPC(設計・調達・建設)コントラクターとしての知見を活かし、技術者を派遣して据付・試運転の指導に当たります。その他、三菱商事は主要機器の供給、HY社が補機の供給、建設工事などを行います。運転開始は2019年が予定されています。

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総発電設備容量の10%強を供給!ケニアの電力インフラ整備に貢献!

三菱商事と三菱日立パワーシステムズは、1980年代よりケニアで複数の地熱発電所建設工事を受注しています。これまで手かげた発電所は6系列あり、出力4.5万kWのオルカリアI発電所が1981年に、出力7.0万kWのオルカリアII発電所1-2号機が2003年に、出力3.5万kWのオルカリアII発電所3号機が2007年にそれぞれ運転を開始しています。今回の受注を併せると、計29万kW の電力供給容量を担うことになり、これはケニアの総発電設備容量の10%強に相当します。

三菱日立パワーシステムズは、2016年8月に首都ナイロビで開催された第6回アフリカ開発会議(TICAD VI)内の会合において、社長の西澤隆人(現副会長)が先進的な環境技術と高効率の発電設備でアフリカの発展に貢献していく決意を表明しています。なお、三菱日立パワーシステムズは、地熱発電分野で、これまで世界13カ国から100件を超える受注実績があり、その総設備容量は300万キロワット超に達しており、世界の地熱発電設備容量実績でトップクラスのシェアを確保しています。

両社は今後も、ケニアの工業発展や国民生活の質の向上のために不可欠な電力の安定供給に資するビジネスを通じて、ケニアの経済発展への貢献を目指します。またケニアを含めアフリカでの地熱開発ニーズの高まりに対応するため、関連機関とも協調しながら日本政府が進める質の高いインフラ輸出政策のための各種制度を活用していきます。


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