内戦からの復興を目指す!JICA、リベリアの幹線道路改修に約52億円の資金協力を実施!

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国際協力機構(JICA)は、2017年3月14日、リベリア共和国政府との間で、「第二次モンロビア首都圏ソマリアドライブ復旧計画」を対象として52億2,000万円を限度とする無償資金協力の贈与契約を締結しました。モンロビア首都圏幹線道路ソマリアドライブにおいて、既存2車線の改修工事を行い、円滑かつ安全な道路交通の確保を図ることで、リベリアのインフラ整備に貢献します。

長期に渡る内戦からの復興!リベリアのインフラ事情!

アフリカ西部に位置するリベリア共和国は、日本の約3分の1程度に当たる約1万1,370平方キロメートルの国土に約440万人が暮らしています。 リベリアは、アメリカ米国から解放された黒人奴隷グループによって1847年に独立を果たしました。

しかし、リベリアでは、1989年12月に反政府組織「リベリア国民愛国戦線(National Patriotic Front of Liberia (NPFL)」の蜂起をきっかけに、2003年まで断続的に2度の内戦が続きました。その間、幹線道路の多くが損壊し、また内戦の影響で道路維持管理も十分になされなかったために、内戦による物理的な被害を受けなかった道路も老朽化が進行しました。

内戦終結後は、幹線道路の改修が進められましたが、2014年に発生したエボラ出血熱の蔓延を受け、リベリア経済は一時停滞しました。エボラ出血熱収束後、リベリア政府は経済社会の復興に向けた経済安定復興計画を策定し、道路整備を優先課題として位置付け取り組みを進めています。また2030年までの長期開発計画「Liberia Rising 2030」及び中期開発計画「Agenda for Transformation」においても、幹線道路の改修を優先課題に掲げています。

幹線道路改修で、交通の利便性や物流改善に貢献!

JICAは2017年3月14日、リベリア政府と供与限度額52億2,000万円の無償資金協力「第二次モンロビア首都圏ソマリアドライブ復旧計画」を対象とした贈与契約(Grant Agreement: G/A)を締結しました。全延長約13kmのソマリアドライブは、モンロビア市を東西に結ぶ幹線道路の一つであり、モンロビア港からの貨物交通や周辺コミュニティの生活交通などが集中する路線です。

この事業では、モンロビア首都圏の幹線道路であるソマリアドライブの既存2車線道路の改修工事を実施します。この計画は、2008年~2009年にJICAが支援した「モンロビア都市施設復旧・復興整備マスタープラン策定調査」の中で優先度の高い事業として提案され、リベリア政府が実施を決定しました。

この事業により、ソマリアドライブの走行台数が約60%増加し、貨物の輸送量も約50%増加する見込みです。またピーク時の走行時間も現在約1時間要する区間で18分程度まで短縮することが見込まれています。モンロビア市内における交通の利便性が向上だけでなく、物流の改善も期待されています。


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