アフリカ・ルワンダの学校ってどんなとこ?幼・小・中・高の授業に潜入!

中学・高校(セカンダリースクール)

続いてお邪魔したのは、東部県ンゴマ郡のGahima Agape Secondary School。ルワンダでは、「セカンダリースクール」が中学・高校にあたります。

ここは私とおなじ青年海外協力隊の先輩隊員・橋富さん(通称ちゃんかな)が理科教師として配属されている学校です。

化学の授業をするちゃんかな先生

ここは私立のボーディングスクール(寄宿舎制)で、生徒数は約140人とかなり少なめ。

ビジョンとミッション

この学校にも職員室にビジョンとミッションが掲げられていました。

MISSION
To give quality education

(質の高い教育)VISION
Knowledge based christian ethics
(知識基盤型のキリスト教倫理)MOTTO
Excellence par la difference

(差異による卓越性)

VALUES
LOVE, DISCIPLINE, HYGIENE, INFLUENCE, ENVIRONMENTAL PROTECTION, ALWAYS EXCELLENCE, HARD WORK(愛、規律、衛生、影響力、環境保護、恒常的な卓越性、ハードワーク)

キリスト教系の学校だそうで、ビジョンにもそれが反映されていますね。

校内の様子

ちゃんかなに校内を案内してもらいました。

これはチャイム代わりの鐘、の代わりのタイヤホイール?と鍬の先端部分。

チャイム代わりの鐘的なやつ

授業と休み時間の間に、生徒がガンガン鳴らしていました。なんだか趣があっていいですね。

ちなみに前述のルシシロ小学校では職員室にボタンがあって、それを押すと柳沢慎吾がやるサイレンみたいな音が鳴ります(ヴ~~ヴ~~って)。

キッチン(給食室)

こちらはキッチン。日本的な言い方をすると「給食室」ですね(懐かしみ)。

かまどとでっかい鍋で、140人の生徒+先生たちの食事を作っています。

おおきな鍋が置かれたキッチンのかまど

ちょうどお昼どきに行ったので、給食が出来上がったところでした。

ちゃんかな「あっ、これが給食で出る豆ですよ!」

タケダ「えっ、どれどれ?」

完成した給食の豆

タケダ「(どう見ても洗面器)…っああ、これか!」

ちゃんかな「これをご飯にかけて食べるんですよ!」

ということで、私もいただいてきました!初ルワンダ給食!

豆とごはん

どうがんばっても美味しそうに撮れなかったんですが、味はふつうに美味しかったです!

ただ、メニューは毎日これだそうです…。

しかも生徒たちは寮生活。朝はポリッジ(オートミール)で、夜もこんな感じで炭水化物メインの食事なんだとか。

「さすがに毎日これはしんどいね…」とちゃんかなに話したら、「これだと飽きるからニンニクを持参した生徒もいたんですよ」と。

あえなく先生に見つかりニンニクは没収されてしまったそうですが、そのチャレンジ精神と創意工夫の気概は褒めてあげたいですね。

それにしても毎日メニューが代わって、栄養バランスもきちんと考えられていて、たまにデザートまでつく日本の給食の豪華さですよ。贅沢させてもらってたんだなあ…。

図書室

この学校には図書室もありました!と言ってもほとんどが教科書

整理された図書室

教科書は生徒全員に行き渡るほどの数がないため、ふだんは先生が書いたものを手書きで写しているそうです。

そんな「作業」に時間と労力を費やすのはもったいないと感じてしまいますが、そうせざるを得ないのが現状なんですね。
しかしこの図書室にある教科書は、貸出簿に記録すれば生徒たちが自由に借りられるため、わりとよく使われているそうです。

生徒たちは校内に暮らしているため、夜も空き教室で自習している生徒がたくさんいるんだとか。
とは言え電気も日本の学校のような蛍光灯ではなく、大きめの豆電球くらいの照明なのでまさに「蛍雪の功」状態。

夜には不十分な小さい照明と雨音がうるさいトタン屋根

そしてこのトタン屋根。雨が降るとものすごくうるさいです。

ちゃんかなによると、授業中に雨が降ると声が通らないので「雨が止むまで全員でなにもせずに待つ謎の時間」が訪れるとのこと。大変だ…。

実験室

図書室の1/3ほどのスペースは実験室として使われているそうです。

実験道具

ルワンダの理科教育における課題のひとつが「実験をしないこと」。先生たちがそのような教育を受けてきていないなどの理由から、授業に実験を取り入れて実践的に考えるという機会が少ないそうです。

そのため、ちゃんかなは先生が実験をできるようにサポートをしてきて、私が訪問するちょうど前日に、ようやくルワンダ人の先生の手で実験授業を実施してもらえたんだとか。

先生たちに実験指導したちゃんかな先輩の努力の跡

こうやって書くと簡単に聞こえますが、じつは「自分でやる」のではなく「ルワンダ人にやってもらう」のはものすごく難しいんです。環境的なこと、技術的なこと、心理的なこと、乗り越えなきゃいけないハードルはたくさんあります。

でも、個人的には「ルワンダ人にやってもらう」のが青年海外協力隊のあるべき姿だと思っているので、はじめてちゃんかな先輩すごいなあと感心しました。

彼女はもうすぐ帰国ですが、最後に活動が実を結んでよかったですね。

その後「このガスバーナーが古い型でものすごく珍しいんですよ!」とちゃんかな先輩に熱弁を振るわれたんですが、1mmも興味がなかったので適当に相槌を打ってやり過ごしました。ごめんなさい。

なんか珍しいらしいガスバーナー

次ページ>> 気になる!?ルワンダ中高生の恋愛事情


1  2  3

返事を書く

Please enter your comment!
Please enter your name here

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください