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国際協力機構(JICA)は、スワジランド王国政府と「包摂的な教育の推進のための中等学校建設計画」を対象とした最大17億2,300万円の無償資金協力の贈与契約を締結しました。障がいをもつ子どもにも配慮した中等学校の建設と学習環境の整備を支援することで、スワジランド政府が進めているすべての子どもが普通校で学ぶインクルーシブな教育推進政策の実現に貢献します。

すべての子どもに教育を!スワジランドの取り組み!

アフリカ南部に位置するスワジランド王国は、南アフリカとモザンビークに囲まれた内陸国であり、現在も圧倒的な権限を持つ国王が君臨する王制国家です。国民の大半は最大部族であるスワジ族が占めています。国土は日本の四国より少し小さい1.7万平方キロメートルで、人口は約134万人です。主産業は農林業と農業関連産業で、主にさとうきびやかんきつ類などを栽培・輸出しています。

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スワジランドでは中等学校が十分に整備されておらず、人口流入の大きい都市部での教室不足や、地方部における遠距離通学が課題となっており、特に障がいを持つ子どもにとっては受入れ先が見つからず、入学がより困難となっています。そのためスワジランド政府は、2011年に「教育訓練セクター政策」を策定し、「性別、生活習慣、健康、障がいの有無、学習能力、経済力等の条件によらずすべての子どもの就学ニーズに応じる」ことをインクルーシブ教育と定義し、全ての教育段階において、物理的に可能な限り全ての子どもが普通校で学ぶことを目指しています。

小学校においては、インクルーシブ教育モデル校が9校指定され、そのうち4校では重度の障がい者が受け入れられるなど、教員研修や施設・機材の整備を通じてインクルーシブ教育の普及が進められています。一方、中等学校については厳しい財政状況により整備が遅れており、2015年時点でインクルーシブ教育モデル校は1校のみと、増設が急務となっています。

バリアフリー化された中等学校建設を支援

2017年6月29日、スワジランド王国の首都ムババネ市において、プリンス・シュラングセンピ経済企画開発大臣(H. R. H. Prince Hlangusemphi,Minister of Economic Planning and Development)と廣木重之駐スワジランド大使は、最大17億2,300万円の無償資金協力「包摂的な教育の推進のための中等学校建設計画」に関する書簡交換を行いました。

この計画は障がいを持つ子どもに配慮した学習環境の向上を目指し、中等学校建設と機材整備を行います。新設する中等学校は、段差の解消やスロープの設置など校内がバリアフリー化され、様々な障がいを想定したインクルーシブデザインの基礎的環境を備えた教室を20室設置される予定です。

これにより、障がいを持つ生徒を含む就学生徒数が約800名が増加し、学習の質や意欲の向上にも貢献することが見込まれています。また、この中等学校がインクルーシブ教育推進のためのモデル校として関係者に認知されることで、スワジランドのインクルーシブ教育の普及にも寄与することが期待されます。

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