貧困層向けの幼稚園を経営!ルワンダの若者2人が挑むソーシャルビジネスをサポート!

はじめまして、元・青年海外協力隊の鎌中俊充と申します。2017年6月までの2年間、東アフリカ・ルワンダの中学校で理科教育支援に携わってきました。

今回は、その支援先の中学校で出会った現地の2人の若者の夢、そしてルワンダの明るい未来の実現を支えるべく挑戦している、クラウドファンディング未来へつなげ!貧困家庭で育ったルワンダの若者2人が幼稚園設立』の紹介をさせていただきます。

大虐殺を経て23年。ルワンダの若者が、貧困層向けの幼稚園を始めました!

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ルワンダといえば、多くの方が23年前の民族対立の中で起きた悲劇、『ルワンダ大虐殺』を思い浮かべるのではないでしょうか。当時の悲劇から23年が経ち、世界からの支援やポール・カガメ大統領のリーダーシップもあいまって、今では年率8%の経済成長を誇る復興を果たしています。

自分自身もルワンダにいる間、ゴミ1つ落ちていないクリーンな首都キガリの街並みや、困ったら助け合う優しいルワンダ人と平和な空気に感銘を受けました。このように、ルワンダは『アフリカの奇跡』と呼ばれるほどの蘇りを果たした国です。一方で、大虐殺の反動ともいうべき大成長を遂げたルワンダも、未だに国民約60%が国際貧困ライン(1日1.90ドル)を下回る生活をしています(※出所:世界銀行 2012年)。

私もこの2年間ルワンダの農村に暮らす中で、もちろん幸せそうに笑顔で暮らすルワンダ人も見ましたが、その一方で、十分な医療や教育を受けられずに苦しむ姿も何度も目の当たりにしました。そんな貧困の中で生まれ育つも、自分たちが貧困を解決し、明るい未来を描こうとするルワンダ人の若者に私は出会いました。

自国の貧困問題を教育で解決する〜ラフィキとの出会い〜

私が公立の中学校に配属されて半年ほどすると、学校に5~6名のインターン生が教育実習に現れました。その中に、その後、貧困層向けの幼稚園を開業することになるラフィキがいました。ラフィキは教育大学の4年生で、卒業論文の調査も兼ねて、英語の教育実習に来ていました。モチベーションが高く、熱心に中学生に授業を教えていた印象で、私たち日本人に対しても高い関心を示していました。

ラフィキとはよく大学卒業後の就職について話したのを覚えています。「ルワンダは卒業しても職がない。だから、自分たちで事業を作るしかない。授業でもアントレプレナーシップ(起業家精神)という科目があるじゃないか。」といったような話をよくしていました。

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その後、ラフィキは無事教育実習を終え、1年ほど経った頃、私にメッセージが入りました。「Toshi(=私の名前)、貧困家庭のために幼稚園を地元の田舎に始めたよ。是非見にきて、アドバイスして欲しい。」と。私は、まさかと半信半疑で彼の地元を訪れたところ、未完成の教室(小屋)から大量の幼稚園児が歌を歌って出迎えてくれました。

ルワンダ人が貧困層向けの幼稚園を持続的に経営していくために

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結局、配属先の中学校で出会ったラフィキは、教育大学時代の友人ジャスティンと共に、2016年に幼稚園を2校設立していました。1校目は貧困層向けに授業料を相場の約1/5の価格で提供する幼稚園、2校目は経営を維持するために一般的な家庭向けに通常の授業料で運営する幼稚園でした。

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一般的な幼稚園で稼いで、もう一方の貧困層向けの幼稚園に還元するという事業モデルで、貧困問題解決に向けて行動するラフィキとジャスティンの2人には感銘を受けました。ルワンダには、売店や自転車タクシーなど、小さなビジネスを始める現地人は実は多いのですが、このように社会の課題を解決するために起業をしたルワンダ人は初めてでした。

しかしながら、彼らの想いと行動力に感心はしたものの、実際に幼稚園を見学してみると問題がありました。彼らは、校舎が未完成のまま園児を受け入れたため、園児の学習環境は劣悪なだけでなく、自治体からの営業停止処分が入るリスクも潜在していました。園児たちは未仕上げの床や壁に囲まれた教室の中で、背もたれのない簡易ベンチに座り、膝の上で文字を書いていました。

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私が目の当たりにしたこの現状は、生徒の教育に悪いだけでなく、自治体の信頼を損ね、持続的な経営が立ちゆかなるリスクをはらんでいると考えました。そこで、今回思い切ってクラウドファンディングに挑戦し、幼稚園の教育環境を物資面から改善する支援を行うことに決めました。そうすることで、今の負の連鎖を断ち切り、ポジティブな循環を生むことで、より持続的な貧困層向けの幼稚園経営ができると考えています。

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今回のクラウドファンディングは、2017年8月1日に開始し、約3週間で目標金額に達成致しました。現在は、さらによりよい支援になるよう、ネクストゴールに向けて残りの約2週間、引き続き挑戦しています。詳細は、Readyforページにも掲載されているので、ご覧ください。みなさまの温かいご支援・シェアが、ルワンダ、そして世界の明るい未来の実現に繋がると信じています。どうぞよろしくお願いいたします。

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※本記事は「鎌中俊充」様より寄稿いただきました。

アフリカクエストではアフリカを対象にクラウドファンディグを実施する方々を応援しております。寄稿を希望される方はお問い合わせまでご連絡ください。なお、まずは事務局で内容を精査させていただくため、すべての掲載をお約束できない事を予めご了承ください。

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