こんにちは。国際基督教大学2年の市川裕太郎です。先日1カ月半のインターンシップを終え無事日本に帰国しました。着いた当初は右も左も分からず果たしてやっていけるのかと不安でしたが振り返ってみればあっという間のインターン期間だったと思います。今回は全てを振り返り、ガーナの抱える課題、プロジェクトの最終報告、感じたこと等について書いてみたいと思います。

村に経済成長は必要?ガーナが抱える課題!

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カカオ豆の出荷の様子

以前の連載でも述べましたが、ガーナのGDPの約20%は農作物によって構成され、国民の約半数は農業に従事しています。僕が滞在したウンクムという村では、住民のほとんどは農家で、収入の大半はカカオによって占められていました。それ以外の作物も多く植えられますが、それらは自給用、或いは収入の補完の為に生産されています。

ガーナではカカオは政府によって買い取りが行われています。最低価格が保障されたカカオを、政府系企業が買い取ることが農家の生活を支えることに繋がっているという声を聴きました。

しかし、カカオの収穫時期は9月から12月であり、それ以外の時期には大きく稼ぐことが出来ず、決して安定しているとは言えません。僕が滞在したのは7月中旬から8月末の時期でしたが、お話を聞いた農家の方の中にはカカオによる収入がないこの時期は、食事をとらずに寝るということもあるとのことでした。また、肥料や薬剤を継続して購入できないことはおろか、子供を学校に通わせることの出来ない家族もいました。

さて、ガーナの課題という事で、多くあると考えますが、小さな農村の経済ということでいえばお金を生み出すための仕組みがほとんどないという事だと思います。そもそも僕はガーナに来る前、果たしてウンクムに経済成長が必要なのか、そこに暮らす人々が豊かであると感じるならば経済成長なんてものは不要なのではないか、そこには自分の知らないシステムがあるのではないかといった疑問或いは期待に近いものを抱えていました。

確かにガーナの文化は日本とは大きく違うと思います。豊かさの観点は少し異なるかもしれません。しかし、実際に行った身として、ウンクムの人がそれでいいのかと考えているかと言われれば、結局その答えはノーだと思います。

村にいて多く言われたことの中に「物を買ってくれ」「日本からの援助が欲しい」「銀行口座を教えるから息子の学費を振り込んで欲しい」というようなことがありました。テクノロジーが進化し、いろんな場所や人がつながるようになった今、ウンクムもまた世界の一部で、後戻りが出来ないほどに様々なものが浸透し“必要”が発生しているのだと思います。

例えば国連のSDGsを“必要”の基準とするならばウンクムはそれに至っているか微妙で、ウンクムの人々はその“必要”が外部の力によって解決されることを求めています。こういった状況の中でこれらの“必要”はどう解決されるべきなのでしょうか。

僕は最初に述べたように自分たちでお金を生み出すための仕組みを作ることによって解決されるべきであると考えます。援助は確かに有効であり、手っ取り早い方法ではあると思います。しかし、それには限りがあり、待っているだけではいつまでも足りないままです。自らお金を生み出すこと仕組みを作ることによって継続的に収入を得ることが可能です。またその仕組みの方法には様々な可能性があると思います。フェアトレードや特産品の開発など、現在あるものを使って今まで以上にお金を生み出すことも可能であると考えます。

コミュニティーに農協を!プロジェクトの最終報告!

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農協メンバーの集合写真

以上の様な理由によって生まれたのが農業協同組合(以下農協)でした。前回でも述べましたが、農協には3つの役割があると思っています。

1つはアイディア共有の場、2つ目は資本を共有する場、3つ目は他の団体や企業と協力したり、交渉したりするための力をつける場です。最終的な成果としては、農協を設立し、銀行口座の開設、規約の作成という段階で僕のインターン期間は終了となってしまいました。当初の目標としては、銀行口座を開設し、規約を作成して組織として基礎を固めた上で、農業の専門家を呼びセミナーを開催するなど、団体としての活動を行いたかったのですが、至りませんでした。

「外部からではなく内発的なそして持続可能なコミュニティ開発を目指す」という理念の下活動を行ったプロジェクトでしたが、「内発的」と「持続可能」を実現することの難しさに常に直面していたような気がします。

プロジェクト中、最も考えていたことは、自分が去った後にどうシステムを残すかという事でした。去った後に維持することが出来なければ元も子もありません。そこで維持のためには、ウンクムの状況を正確に理解し、団体としての運営に長けているインターン先NGOと村の農協との結びつきを強めることが必要不可欠であると考えました。この案は農協、NGO共に合意の下すすめられましたが、銀行口座の管理問題等の理由で齟齬が生じ解決に時間がかかったことで、結果として当初の目標に至りませんでした。

最終週は新たなことを進めるというよりも、これから先どのように維持するか、どのように運営をするのか等について確認することに力を入れ活動し、できなかったことはNGOに引継ぎ研修の終了となりました。

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若者を対象に海外インターンシップを運営するアイセックの、ENというプログラムです。ガーナでの「コミュニティー開発」をテーマにした海外インターンシッププログラムを提供しています。