衛生クラブの活動支援プロジェクトが終了!ガーナのインターンで学んだもの!【第7回】

こんにちは、東京外国語大学3年の若松南菜子です。3回目の記事ということで、インターンシッププロジェクトの報告とガーナで感じたもの、学んだものについて書きました。

この6週間を通じて、得たものもできなかったことも多くありますが、渡航前からついてくれたマネージャーのサポートもあり自分と向き合い大きく成長できたと思っています。ぜひ読んでくださると嬉しいです!

村に政府のお金が回らない!?ガーナが抱える課題とは!

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滞在した村の人々

ガーナの村で実際に生活して分かったのは、村には行政からの資金が回りにくいということです。ガーナに来る以前から、私の頭の中にはガーナはアフリカ大陸の中で発展している国だというイメージがありました。従って、ガーナは行政の仕組みが整っていて地方行政もうまく回っているのではないかと予想していました。

しかし、実際に村人と関わっているとそうでもないことが分かりました。ガーナ政府は一部の薬の無料配布や80%の保険料負担、そして今学期から学校教育の無償化を始め、刻刻と国民のライフラインを整え始めています。地方に関しては、各村に一つずつ工場をつくる政策を掲げていますが、政府のお金が村に渡らず、援助が行き届いていないようでした。

私の生活していた村では、地方議会に対応を要求しても放置されたままの問題が多々あったのです。例えば衛生面で例を挙げるならば、ごみ箱購入の問題と水道管修理の問題があります。村にたった5個しか公共のごみ箱がないのでごみ箱を10個追加で請求しても、問題の優先順位が低いため何も対応されないまま4年以上過ぎている。道路工事によって村へつながる水道管が破裂したものの修理するお金がないため破裂から2年経っているのにいまだに村には水道が通っていない、これによって衛生環境が特に悪化している。といった問題が起こっていました。

村長を筆頭に、村人の一部は村への問題意識を持ち解決しようとしています。しかし教育と経済力不足によってどのように問題に取り組めばよいのか分からない、解決するための資金がないという理由でなかなか村の問題を解決できていません。

衛生クラブの活動を支援!インターン後半での取り組み!

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クラブのミーティング

インターンの後半は滞在3週目に立ち上げた衛生クラブの活動拡大や引継ぎを中心に行っていました。クラブを設立した目的は村人が習慣を変え、より健康な暮らしをするためでした。この目的を達成するために、村人から村人へ、衛生環境を保つことの大切さや自分の身を病気から守ることの大切さを伝えていく仕組みづくりを行いました。

まずは看護師をクラブの全体ミーティングに招き、衛生についてどのように人に話を伝えるかを講義してもらいました。次にクラブのメンバーが村のある地域に行き、家々を回り衛生について話しました。家々で話をより理解してもらえる伝え方についてメンバーと考えることができなかったのが心残りです。

彼らの話し方は一方的であることが多く、話の聞き手側が退屈になってしまいやすい話し方でした。質問を投げかけたり視覚的に話を理解できるものを用意したりする工夫をするとよかったのですが、話の仕方に時間を割くことができませんでした。私が村に滞在できる時間を考え、話の仕方についてメンバーと改善していくよりも、クラブメンバーが村人へ啓発活動を行う仕組みを定着させることを優先しました。

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子供達に、教会で衛生教育

インターン中、果たしてこのクラブは村によい影響を与えているのだろうか、今後活動が続いていくだろうか、活動を続けることによって衛生の重要性を村人に理解してもらえるだろうか、といった不安がありましたが、村人と自分を信じて活動を続けました。村人が引き続き主体性をもってこの活動を続けているならば私は大変うれしいです。

ガーナ生活でわかったガーナ人の優しさや考え方!

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クラブの清掃活動

ガーナでは毎日のように人々の優しさを感じていました。ガーナ人には外国人をもてなす文化があるようで、私が関わったガーナ人は全員笑顔で私を受け入れてくれました。ホストマザーは私がさみしくないように気にかけてくれたり、たまたまバスに一緒に乗った若者がバス代を払ってくれたり、NGOのスタッフが仕事後に観光に連れて行ってくれたり。外国人が日本に来たら、果たして日本人はこんなにも外国人をお世話してくれるだろうか、と思いました。

また村で生活していて秩序がうまく成り立っているのを感じました。村には警察署がなく盗みや事故を取り締まる人が誰もいません。村人たちは秩序によってお互いの安全や生活を守っているようです。例えば村には自分がお金を持っていて、お金がなくて困っている人がそばにいたら、見返りを求めずにお金を渡す習慣があります。

この習慣は首都アクラでも同じようです。私のように、借りた分は返してほしいという考え方をしているとこの村では嫌われてのけ者にされ、生活しにくくなります。また驚いたのはクラブ設立の際、村人のリーダーがすぐに確定したことです。村の中で誰が村人を仕切る立場にあるのかはすでに決まっているようで、クラブのリーダーもその秩序に従ってすぐに決定されました。無駄な争いが起こらないように誰が指導者で誰が従うべきなのか決まっているのではないかと思います。


海外インターンシッププログラムENです。この度は、この連載記事を読んでいただき、ありがとうございました!先日市川君も若松さんも無事に帰国し、元気な顔を見ることができて何よりです。二人が、本気で自分や社会に挑戦し、自分の人生の原体験を作ることができたのなら、とても嬉しいです。

最後の記事は、お二人との対談という形で、近日中に公開していきたいと考えています。ENでは、この春にガーナに渡航するインターン生を募集しています。興味を持たれた方は、ご気軽にご連絡ください!

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