若者と農業の新しいチャレンジ

FAO本部屋上よりローマ市内を望む
写真:FAO本部屋上よりローマ市内を望む

農業を近代化させていくうえで、若者の存在は重要です。特にアフリカでは若者の人口比率が高く、かれらが農業に従事するだけでなく成功していくことが、飢餓問題の解決に欠かせません。

今年のCFSでは、若者らが食料の安全保障と栄養改善の担い手として何ができるか、そしてSDGs達成の観点から若者の役割は何かということを、「若者自身」がセッションの主役として話していたのが特徴的でした。親から受け継いだ土地や農業技術を、自分たちの世代のニーズに合わせ変えていくことが世界の至るところ起こっている、と感じました。

なかでも印象的だったのは、南アフリカで農場を経営している若い女性のコメントです。「若者の農業従事者を増やさないといけない、また増やすにはどうする?という類の話をよく聞くが、目の前にいる私たちは何なのですか? 我々は透明人間ではない。現実の状況をきちんと分析して、失敗も経験しながら経営を学びつつ事業を拡大しています。そんな若者はたくさんいるのです」と力強く語っていました。

彼女の農園では、政府の助成金や制度を活用し、多くの人を雇用して地域の雇用創出に貢献するとともに、農地に見合う機械を導入して生産性を上げています。若者たちは、農業、漁業など代々伝わってきた産業や土地に誇りをもち、そこに大きなチャンスもあると感じています。そして従来の農業経営にとらわれず、新たに農業経営のチームに加わるのは、マーケティングに長けている人だったり、ITが得意な若者だったりしており、このような異業界から参入してくる人々を生かすことで、さらに農業の可能性が広がるということを改めて認識できました。

ハンガー・フリー・ワールドの事業地にも農業従事者または従事者予備軍の若者は大勢います。次回はウガンダでの若者たちの農業の取り組みについてご紹介します。


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特定NPO法人ハンガー・フリー・ワールド
1984年設立。日本、バングラデシュ、ベナン、ブルキナファソ、ウガンダで活動。「飢餓のない世界」を創るため、海外では住民主体の地域開発、国内外では、アドボカシー、啓発活動、青少年育成に取り組む。