ETC Group

三井物産は、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイを拠点とするETG社の株式を総額約300億円で取得すると発表しました。持ち分法適用会社として、取締役も2名派遣する予定です。農産物取引、農業資材販売などを東アフリカ・環インド洋地域を中心に約36ヶ国で展開する印僑系企業と連携することで、アフリカ地域での収益基盤強化を目指します。

ドバイの印僑系企業、ETG社

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図:ETG社子会社保有国(青:10か所以上、黄10か所未満)

アラブ首長国連邦(UAE)のドバイを本拠地とするETG社(ETG社 Group Limited)は「農家と共に成長する。」を社訓の一つとし、農家の自立・成長を目的として、50年にわたり“食と農”関連事業を拡大してきました。1967年に創業し、雑豆類やゴマといった農産物の集荷や保管、輸出入などの取引業、肥料や種子などの農業資材販売、食品製造販売業などを手がけています。

ドバイとヨハネスブルグの主要拠点として、東アフリカ地域を中心に計36ヶ国に170社余りの傘下企業、約330か所の物流拠点を保有しています。売上高は17年3月期の売り上げは36億ドル(約4,100億円)でした。

特に東アフリカ地域における肥料と雑豆類の取扱量はNo.1の実績を誇り、ゴマ貿易においても最大手の一角です。また倉庫や車両などの自社物流アセットによる集荷機能のほか、各農村に日用品や食品を販売するチャネルを有し、細部まで張り巡らせたネットワークとこれまでの歴史で培った200万戸に上る農家との信頼関係を強みとしています。

三井物産のアフリカ戦略!

三井物産が初めてアフリカに進出したのは1954年で、エジプトのカイロに支店を開設しました。その後、アフリカで拠点数を増やし、90年代には21拠点まで拡大しましたが、2000年以降は縮小路線となり、現在ではアルジェリア、南アフリカ、モザンビーク、ケニア、モロッコ、ガーナの6拠点に留まります。

一方で、アフリカは2025年には人口15億人を突破し、都市人口比率が50%近くに上昇することが見込まれ、“食と農”など、民生を支える事業分野のニーズが引続き高まっていくと予測されています。特に、生産効率が低い農業の高度化・効率化と食料増産、インフラ整備における民間主導の分散電源や再生可能エネルギーの普及等、アフリカ市場として潜在的に大きな成長性を有しています。

三井物産はこれまでにも、農薬や肥料といった農業資材関連事業から穀物トレーディング、飼料添加物事業、畜水産事業を通じて、世界の食料増産に寄与してきました。この様な経緯から、新中期経営計画では“ニュートリション・アグリカルチャー(食と農)”を「強みを発揮出来る新たな成長分野」の一つとして定め、アフリカへ市場への取り組みを再度強化を図ってきました。

ETG社に約300億円を出資!

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三井物産は、ETG社の約30%の株式を取得することを決定し、株式譲渡契約書を含む関連契約の締結を完了したと2017年11月20日に発表しました。2018年3月に創業者一族から株式を取得する予定で、株式取得価額は総額約300億円となります。ETG社は持分法適用会社となり、三井物産は常勤の取締役2人を派遣するなど、会社経営の重要な意思決定に関わっていきます。

三井物産は“ニュートリション・アグリカルチャー”の分野で培った営農指導や農業資材調達のノウハウ、穀物トレーディングのネットワークなどを機能的に活用し、ETG社の既存事業発展に貢献します。今後はETG社と連携して“食と農”の事業を推進する専任組織を新設し、アフリカと環インド洋経済圏での“ニュートリション・アグリカルチャー”の事業をさらに拡大していきます。

また新規の取組みとして、ETG社の事業基盤をプラットフォームとして活用し、アフリカ地域でのインフラ事業の協働展開など事業多角化を推進していきます。ETG社の企業価値を高める共に、アフリカ・環インド洋経済圏における三井物産の収益基盤の強化を目指します。


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