アフリカからグラミー賞にノミネート!?マラウィの刑務所バンドがユニークすぎる!

テイラー・スウィフトが3冠を達成し、大きなニュースになっているグラミー賞2016。その中でアフリカから初のノミネートをされたユニークなアーティストをご存知でしたか。それはなんど、刑務所の中で結成された犯罪者によるバンドなんです!

アフリカの南部に位置するマラウィ共和国の刑務所で、服役する受刑者たちで結成されたバンド「ゾンバ・プリズン・プロジェクト(Zomba Prison Project)」が世界中から注目を集めています。彼らがレコーディングしたアルバムが、アフリカでは初となる第58回グラミー賞の最優秀ワールドミュージック・アルバムにノミネートされました。

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世界最貧国の1つであるマラウィにあるゾンバ刑務所では、受刑者と刑務官たちが更生プログラムの一環として2008年よりバンドを結成し、音楽活動を続けていました。3年間の活動が実り、至極の20曲が収録されたアルバム「アイ・ハブ・ノー・エブリシング・ヒア(I Have No Everything Here:ここでは私は何も持っていない)」は、アメリカ音楽界の最高峰の栄誉であるグラミー賞にノミネートされました。バンドのメンバーには、窃盗罪や強盗罪で服役している人や殺人罪で終身刑を言い渡された人などかなり風変わりな面々が揃っています。

アフリカらしい軽快なリズムと、受刑者だからこそ書ける自らの犯罪と向き合った歌詞が多くの人から高い評価を受けています。このバンドを発掘したのは、アフリカの音楽プロデューサーであるイアン・ブレナン(Ian Brennan)氏。グラミー賞の受賞歴を持ってもつ敏腕プロデューサーとして名が知られる一方で、メンタルヘルスの専門家という一面も持っています。2013年に約2000名の囚人が収容されたゾンバ刑務所を訪れたブレナン氏。音楽センスの高さに目をつけ、2週間かけて受刑者と刑務官らの60人と共に同アルバムを制作しました。楽曲の多くは現地語のチェワ語で歌われています。

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アルバムの収益については、レコーディングに参加したメンバーや釈放されたメンバー全員に対して分配されているそうです。仕事がない貧困状況の中では、生活の為に犯罪に手を染めてしまう人も少なくありません。しかし自分の過ちを悔い、それを歌にして人々に届ける活動を素晴らしいと思います。この様な背景をただ同情するだけでなく、ぜひ一度彼らの音楽を聴いてみてください。音楽は国境を越えます。きっと響く何かあるはずです。

Please Don’t Kill My Child

Zomba Prison Project Mini Documentary

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