マラウイ医療の問題点!!
日本の病院とは、人間の数も、綺麗さも、医療レベルも、
様々なことが異なるマラウイの医療現場。
マラウイの病院を訪問して、見えてきた問題点が3つありました。
①整理整頓ができない
途上国に共通する問題点として、ものの管理。人の管理。
整理ができないことで物品を管理できず、せっかく援助でもらった薬も無駄になることがしばしば。
先ほどご紹介したミルクの管理。。中途半端に開けた袋にアリがたかってました。
ぐちゃぐちゃなカルテ。読み取るのが大変。
てきとーに収納された薬。
新しい薬をどんどん手前に入れるので、古い薬は奥にしまわれ、気が付いたら賞味期限切れになっています。
そんな状況を変えようと行っているJICAの取り組みが5S活動。
トヨタの工場向け5Sを医療の分野に応用し、整理整頓の意識づけを行ってました!
例えばポスター。
昔協力隊の人が5Sで整理した点滴薬。
色々な活動を幅広く行っていますが、病院全体でみるとまだぐちゃぐちゃ。
整理整頓は人の意識の問題なので直すのには根気が必要です。。
整理整頓することで、ただでさえ足りていない物品を無駄にせずにすみ、
清潔さが保たれて衛生管理ができるので、今後も改善の活動は必要です。
②使われていない援助の物品…
マラウイは世界から様々な援助を受けている援助国。
たくさんの問題がある一方で、活用されていない援助物品が問題になっています。
もらった薬を大事にしまい込んだり、
壊れても直し方がわからず、そのままになったり。
こんな現象は学校にもあるそうです。
貰ったものを大事にしまい込むのは、人間の性なんでしょうか?
在庫管理ができないということが問題点。。
薬があれば救える命がある国で、これは重大な問題だと思います。
③医師・看護師と患者の格差
マラウイは、全国医療が無料!
だれでもタダで病院にかかったり、薬をもらったりできます。
経済的に苦しい人が多い状況で、この政策はとても役に立っていると思います。
ただ反対に、
医療が無料な悪影響として、医療従事者と患者の立場の差が大きくなっているのが問題です。
例えば、患者を長く待たせたり。
技術や知識をもった数少ない看護師が積極的に働かなかったり。
それによって、助かる命も助からないこともあるかもしれません。
また、患者のお世話は、基本的に家族が行うという認識。
例えば廊下で子供が吐いちゃったら、家族が片付けるのが原則。
感染症にかかっているかもしれない嗚咽物を家族が触っちゃうことで、2次感染の可能性もあります。
家族が面倒を見るのが必須なので、病院周りには地べたに座っている家族がたくさんいます。
(家族の待合スペースがない。)
日本は「医療=サービス」という認識が強いですが、マラウイでは「医療=施されるもの」。
医療従事者と患者の大きな格差は、倫理的にも人道的にも大きな問題になっている気がします。
以上が、マラウイの病院に行って感じたこと!
これからも、地方や村の病院・クリニックにいってその様子をお届けします。
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