マラウイのマカダミアナッツ農家スタディーツアー ~ナッツがもっと美味しくなる話~

マラウイのブランタイア県チグムラ。紅茶畑で有名なチョロ県まで約20キロ。

ここにマカダミアナッツを育てる、チャソワさんが暮らしています。

チャソワさんが育てるマカダミアナッツは年に二回の収穫(5~7月と9~11月)。1シーズンで2tの収穫があるものの、固定の売り先はなく、毎回自分で小売業者に売り込みに行って販売しています。「輸出をしたい」というチャソワさん。しかし、輸出用コンテナーを満たすには到底足りない収穫量で、黒字は望めません。まずはマラウイ国内でのマーケットを開拓しよう。そのためには多くの人に知ってもらおう―そんな想いから企画したマカダミアナッツ農家見学ツアーの記事です。

スタツア1

今までに8月15日、9月12日の計2回開催し、合計13名が参加しました。

お宅にあがり、まずは自己紹介。その後マカダミアナッツ林を視察。チャソワさんから育成に関する説明を聞きます。マカダミアナッツは種まきから収穫に至るまで7年かかるそうです。

ここの木は15歳。長い年月をかけて育てられたナッツの木。そんな木を見上げながら、ナッツの実拾い。木に生っている実は成熟しきっていないので、地面に落ち、乾いた実を拾います。

小屋に移動し、殻割り体験。マカダミアナッツの殻は、ナッツ類の中でも最も硬いと言われています。まず、木の台の上にナッツを置きます。ここで重要なのはナッツの向き。おへそ(枝とつながっていた部分の反対側)を上向きに置き、ハンマーで叩く!この力加減が難しい!強くたたかないと割れず、叩きすぎると中のナッツが崩れてしまい、売り物になりません。

スタツア2

また、支えている左手を誤って叩く恐れもあります。ここで働く“殻割りBoys”は熟練しており、石を使ってたった1回たたいただけで、きれいに割っていました。ここには殻割りの機械がないので、全て手作業です。作業の大変さ、一粒を食べるありがたさを痛感。せっかく割ったので、割りたてのナッツを味見。調理前でも柔らかく、美味しくいただけました。

お家に戻り、炭で炒ったナッツを試食。熱を加えるとクリーミーさが染み出て、さらに美味しくなります。コツは、弱火でじっくり炒ること。油は不要。電子レンジでもOKのようです。

スタツア3

一通り見学が終わり、最後は事前に注文していたお土産ナッツを受け取ります。殻割りに時間がかかるので、一週間程前に電話で購入希望量を伝えておきました。このナッツは殻割り後の状態なので、自分の好みで調理・味付けできます。実は、マラウイで一般的に購入可能なのは加工後(油で揚げ、塩をまぶした状態)のものが主流。自分で調理する手間はありますが、自分流にアレンジできると考えればわくわくしませんか?もちろん、価格も一般に出回っている商品よりお得です。

農家直売だからこそ、育成環境を知り、過程を知り、手間を知り、想いを知り…ツアー前後でナッツを食べる時の気持ちが変わり、より美味しく感じます。これからの10、11月が本格的な収穫シーズン。元来ナッツ嫌いだった私を虜にした、マラウイのとれたてナッツ…ぜひ一度はお召し上がりくださいませ。


マラウイ青年海外協力隊が運営するホームページ「E-Zikomo(イージコモ)〜マラウイの歩き方〜」
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取材日:2015年9月12日
文責:平成25年度2次隊 コミュニティ開発 香島絵里奈

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