そろそろちゃんと仕事の話を投稿しょうと思いました。

よくわからないと言われがちな職種デザインです。
日本人にも「服つくるんだよね」とか、
酷いときは「コンピューターいじる専門家」とかいう紹介されたりします。

ちなみに上記を言われたときのグラフィックデザイナーの心境を翻訳すると海外で

「服つくってるんでしょ?」 → 「ニーハオ!」

「コンピューターいじる専門家じゃないの?」 → 「君はインド人でしょ?」

ていわれるくらいの間違いです。(遠い目)

配属先によってデザイナーって意味も違ったりするので、
まあJICAで派遣されてる以上しょうがないんですが、
世の中にはこういう仕事もあるんだくらいの感じで以下よんでください。

要請内容と現地での仕事内容

「良質な仕事のできるグラフィックデザイナーがいないのでこっちきて仕事して!@博物館」

要約するとそんなことが要請書に書いてありました。
配属先の求めているのはデザイナーで実際に仕事まわせる人ですが、
JICAはいつまでもボランティア入れるわけにいかないので、技術移転を当然求めます。
なので書いてなくても基本的にやれ です。

配属先は博物館なので、当然ですがPR関係、展示関係のデザインになってきます。
加えて、博物館は環境野生生物観光省という省の下にあるデパートメントなんですが
博物館にしかデザイナーがいないせいで同省別デパートメントからも仕事が来るので内容は多岐。

私の場合、要請内容にそこまでのズレはありませんでした。
派遣が3代目になるので、なんとなく、館内でのボランティアの立場が最初から出来上がっていました。

実際の仕事は見てもらった方が早いので・・・

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モザンビーク初代大統領が自由解放運動時代に潜伏していたボツワナの家の紹介展示用パネル

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世界遺産オカバンゴ・デルタでのイベントの際のバナー

 

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ボツワナのクラフトの展示の際の展示パネルと宣伝用バナー

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テレビ用グラフィック

など。

そしてなぜかくる他局からの仕事・・・

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環境野生生物観光省の建物の壁画

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野生動物局から、カサネでやる野生動物違法貿易国際会議のロゴ作ったり

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なぜかコシ(ボツワナのトラディショナルチーフ)の就任イベント(他省庁の仕事・・・他局ですらない)のツール作ったり

色々やっています。
他仕事は随時ブログもしくは下記サイトにアップしていっています
ビハンス ポートフォリオ

技術移転の話

「デザインの技術ってコレだよ」という説明が、
デザイナー自身の価値観や仕事のスタイルによって回答が変わってしまう、
みんな違うこと言うからわかりにくい。

そのわかりにくいものを途上国の人に教えるなんて無理ですから、私なりに整頓してみました。

0)マックが使える:最低条件
1)レイアウト:情報にプライオリティをつけてわかりやすく整理する
2)演出:案件にあわせて効果的な見せ方をする
3)印刷知識
4)媒体知識
5)進行管理

企業の広報だったり、広告業者に努めて、
自分の必要とされる能力を磨いたり
必要とされる立場ってのをつくったりするのがそもそも最初の仕事だったりしますが、
博物館でデザイナーとして仕事する場合は上記の能力があればじゅうぶん必要とされます。

博物館での場合は展示計画自体は学芸員がいるので彼らが作ります。

そこから実際に、具体的にどういう形にするか、何をしたら最適なのか、
あらゆる手段で作っていくのがデザイナーの仕事になります。
博物館の場合は0から5の能力があれば大体の仕事ができます。

コンピューターは必ずしも必要ではありません。
現代のアウトプットのほとんどがそれを使っているだけという話。

こんな複雑な技術移転の活動がそんなにうまくいってるわけがない

ですね。

マックの使い方教えて終了 というのであれば、マニュアル覚えさせればいいんでしょうが、
毎回違う案件を状況にあわせて作るのが仕事なので毎回違うので
マニュアル化というわけにもいかないんです。

ただ、経験つむとやっぱりいろんなトラブルとか納期とか乗り越えて
柔軟性がでてくるので、経験積む以外に発展する道はないんです。

私がやってみせれば「わー素敵ー」「こんなの自分でも作りたいー」っていうけど
実際に手を動かさないと何も生まれない・・・でも、
なんか楽な方法ないかなって探すのが人間で、
なかなか手うごかさないので、
一朝一夕で発展してこないのが現状です。

技術的な↓こういう指導は入り易い・・・目に見えるから。
脱蟹工船制作中イラレの処理を早くする7つの方法

単一じゃないこたえを出させるのは大変。

強いて言うなら考えることを覚えさせるわけですが、やたら「話し合って考えたい」ってやりたがる。
要は、何か話し合えば突破口がでてくると思っているが、
ブレストは最初の段階ではいいけど、
ある程度案が出たら形にしないと絵に描いた餅は永久に絵に描いた餅のまま・・・
形にするのがデザイナーの役割だと当人達が理解はしていても、
現実にやれるようになるには壁を感じています。

仕事量多いっていう言い訳が多い(笑)

日本人からしたら仕事量は日本の1/10くらいです。
「日本へいってみたい、仕事がたくさんあるんだろう?」と産業の少ないボツワナから
隣の芝生が青くみえてるので言われたときに

「は?日本?いまあなたがやってるその仕事を1日20コやらないと生きていけないよ?
この程度の仕事量で生きて行けるボツワナに生まれた幸運は大事にしたほうがいいと思うよ?」

とマジ顔で話してから二度とこの彼は「日本で働きたい」と言わなくなりました。
ネガティブキャンペーン?
でも現状の中で頑張ってほしいので、多少の夢と幻想は打ち砕いています。


水の防衛隊とか、収入創出プロジェクトとか、エイズ対策とか
わかりやすく“途上国ボランティア”って感じでいいですね〜と周りを見ています。

とはいえ、アフリカ在住もうすぐ2年、開発協力って現場を見学してきた中で、
確かにわかりやすい日本語でいうボランティアという活動もあるけど、
早々単純ではないなと今は思っています。

少なくとも、彼らが自立して稼げるようになっていけば
ボツワナに新しい産業の形が生まれることだってありえるので
毎日の中でなんとか発展していかないものかとやっていっています。

というお話でした。

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Hiromi Ame
グラフィックデザイナー。東京の広告制作会社2社に合計約8年の勤務を経て、2014年7月より青年海外協力隊で南部アフリカのボツワナに派遣、国立博物館の制作部にデザイナーとして配属されています。アフリカにいながらカンボジア(東南アジア)のNGO団体の広報活動の仕事もしていたりします。他国ボランティアからデザインの仕事も引き受けていますので、お気軽に連絡ください。