2016年に入って物価が急上昇している西アフリカのナイジェリアで、トマト危機が発生しています。ナイジェリア北部でガの幼虫が大量発生し、トマト産業が壊滅的な被害を受けています。その被害の大きさから「トマトのエボラ」と言われ、人々はパニックに陥っています。

国民食ジョロフライスにも影響!ナイジェリアにおけるトマトの重要性!

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現在、危機に見舞われているトマトは、ナイジェリアの伝統的な料理「ジョロフライス(Jollof rice)」にとって欠かせない食材です。「ジョフロライス」とは、アフリカ大陸の西側の諸国で広く食べられている国民的な料理です。ピラフに似ている料理で、トマトピューレと共にご飯を炊き上げて作られます。

トマトはナイジェリアにおける主要な農作物の1つで、「ジョロフライス」以外にも様々な調理に用いられ、日常的に人々に食されています。また、多くの農民はトマト栽培で生計を立てています。

ナイジェリア北部に広がる危機「トマトのエボラ」とは!?

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ナイジェリア北部のカドゥナ(Kaduna)州政府は24日、州内のトマト産業がガの幼虫による食害で大打撃を受けたことにより、非常事態宣言を出しました。このトマト危機の原因となっているのが、トマトキバガ(学名:Tuta absoluta)の幼虫の大量発生による食害です。これにより、ナイジェリアにおけるトマトの供給が脅かされています。そしてその被害の大きさから、西アフリカで猛威を振るったエボラ出血熱になぞらえて「トマトのエボラ」とも呼ばれています。

カドゥナ州農業庁のマンゾ・ダニエル(Manzo Daniel)長官は、ガの大発生以前は300~1500ナイラ(約170~830円)だったトマト数百個が入ったケースの卸売価格は、現在4万2000ナイラ(約2万3000円)にまで急騰しているとAFPに語っています。

ナイジェリアでは多くの農家がトマト栽培で生計を立てており、トマトは人々の生活に大きな影響を与える重要な食材です。ナイジェリアの農業生産において、カドゥナ州は重要な農業地域であり、今回の損失はすでに数百万ドルに上ると見られています。

続く物価の上昇がナイジェリアの人々の生活を苦しめる。

トマト以外にもナイジェリアでは、食料価格の上昇に公共料金を値上げされ、2016年に入って物価が急上昇しています。消費者物価指数(CPI)をみると、3月は前年同月比で12.8%、4月13.7%となっています。5月にはナイジェリア政府がガソリン価格の上限を1リットル当たり145ナイラ(約80円)へと67%を引き上げてため、物価上昇に拍車が掛かると予想されています。


参照元:
‘Tomato crisis’ spreads panic in Nigeria(CNN)
「トマトのエボラ」に非常事態宣言、ナイジェリア北部州

※写真はイメージです。
Photo credit: IITA Image Library via Visual hunt / CC BY-NC
Photo credit: Kake . via Visual hunt / CC BY-NC-SA

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