豊田通商、ケニアで初となる肥料生産・販売を開始!東アフリカにおける農業生産性の向上を目指す!

7384746920_e8ce9ace78_z

豊田通商は、東アフリカに位置するケニア共和国で肥料製造工場を建設し、8月よりトウモロコシや小麦、水稲向けに、本格的な肥料生産・販売を開始します。ケニアはアフリカの主要農業国の1つですが、国内需要の肥料全量を輸入しており、肥料製造事業は長年の課題となっていました。の配合肥料の製造・販売を開始します。

農業大国ケニア!増加する肥料需要を狙う!

アフリカの東部に位置するケニアは、アフリカの主要農業国の1つです。現在は国内需要である年間60万トンの肥料全量を輸入しており、農業発展に伴う肥料需要増加が見込まれています。

しかし、輸入肥料の輸送に時間とコストがかかること、必ずしも土壌や作物に合った肥料ではなく、農地の酸性化・穀物収穫量の低下が問題視されていることから、ケニア国内での肥料製造事業は長年の課題となっていました。

5249620394_9ea87d7809_z

なぜケニアに参入!?豊田通商の取り組みとは?

豊田通商は、ケニア政府の国家ビジョン「VISION 2030」の実現に向け、2012年8月15日に日本企業として初めてケニアと相互協力による包括的な覚書を締結しました。VISION2030とは、ケニア政府が国民の所得向上と生活水準向上を目指して設けた中長期的な開発計画です。豊田通商は、自動車に加え、電力・エネルギー、石油・鉱物資源、環境保全、農業産業化の5分野においてケニア政府の実行委員会とプロジェクトチームを組み、各事業を検討・推進しています。

その一環として、2014年にケニア政府と同国の農業課題に取り組むべく、肥料製造に向けたMOUも締結しました。2015年には、豊田通商が100%出資する肥料生産会社「Toyota Tsusho Fertilizer Africa Limited (TTFA)」を設立し、肥料製造工場の建設を進めてきました。

官民連携で新たな肥料ブランドを開発!農業生産性の向上を目指す!

201608031400_01

TTFAは、ケニアの土壌・作物に適した配合肥料を製造すべく、モイ大学や国際機関であるAfrica Fertilizer Agribusiness Partnership(AFAP)およびInternational Fertilizer Development Center(IFDC)と連携して、新しい肥料ブランド「Baraka FERTILIZER」を開発しました。ケニアの主要農産物であるトウモロコシおよび小麦、そして同国随一の水田地帯ムエア地区の水稲用にブレンドした配合肥料の製造・販売を開始します。ちなみに、”Baraka”とは現地で使用されるスワヒリ語で「恩恵」という意味です。

現在、ケニア西部に位置する主要農業地域4郡およびムエア地区内の約200の農場で実証テストを行っており、今後も継続して肥料効果の向上に取り組み、改良を続けていく予定です。土壌の性質、農作物に適した肥料の供給により、農業生産性の向上が見込まれ、食料の安定供給への貢献を目指します。

0419617_02

また豊田通商が長年築いてきた自動車販売ネットワークを活用し、肥料の販売を促進していきます。さらに、豆類やサトウキビ向けの肥料開発も進めるなど、製造肥料の対象作物を拡大していくとともに、ダンザニアやウガンダなど近隣諸国への輸出販売も視野に事業拡大を行なっていく計画です。

Toyota Tsusho Fertilizer Africa Limited 概要

  • 社名:トヨタツウショウ ファーティライザー アフリカ リミテッド
  • 所在地:ケニア西部 エルドレッド(Western Kenya Eldoret)
  • 設立日:2015年7月31日
  • 代表者:CEO 和田 明
  • 出資:豊田通商:100%
  • 従業員数:45名:(パートタイム含む)
  • 生産能力:年間15万トン

1st Photo credit: CIAT International Center for Tropical Agriculture via Visual Hunt / CC BY-NC-SA
2nd Photo credit: IFDC Photography via Visual Hunt / CC BY-NC-SA

返事を書く

Please enter your comment!
Please enter your name here

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください