シエラレオネに未来を!国連WFPの米増産事業が切り開く、農家の新たな希望の物語!

利益を貯金する

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4つの南京錠をつけた大きな金属の箱がマヨンボ村の初めての市民銀行です。農家の収穫量の増加を手助けする支援に加え、収穫で得られた利益を自分たちで管理できるようにしようという試みです。

各家族がそれぞれ30円から200円程度のお金を毎週貯金し、台帳に入金のスタンプを押してもらい記録します。この仕組みによって地域の共同貯蓄ができるだけでなく、必要な人には小規模の貸付が可能になりました。

今現在50家族が参加し約38万円をたった10ヶ月で貯蓄することができました。平均年収が340ドル(約3万4千円)のこの国では大変なことです。

この取り組みについて国連WFPでプログラムアシスタントを務めるアキニャミ・スコットボイル氏は「お金を借りられるということは、農家に力を与えます。ビジネスにも役立ちます。農家はお金を借りて次の収穫に必要な肥料を買うことができ、(収穫が終わって)利益が出た時点で返済することができるのです。」とコメントしています。

より自立したシエラレオネを目指して

 

シエラレオネは以前、西アフリカで一番の米輸出国でしたが、今は、国民が一年を通して消費する十分な量を自給できていません。米を栽培するのに大変適した環境にも拘らず、年間2億から3億ドルと言われる米をインドやパキスタンから輸入しています。内戦とエボラ出血熱の流行による打撃で、耕作可能な土地が広範囲で放置されたままになっているのです。

この事業の長期の目的は米の生産性を向上し、高い輸入米への依存を減らすことです。この事業が終わる2017年までには、現在支援を受けている農家は自給自足できるだけでなく余剰米を地元の市場で売れるようになっていることでしょう。農民の負担を減らし生産量を増やすことによって、国連WFPはシエラレオネの米の生産性向上を手助けし、食糧難の解消に貢献しています。

保水性の高いウスマンさんの畑からは何千もの明るい緑の苗が顔を出していました。「いく粒からの米からこんなに収穫できるとは考えてもみなかったよ」そういって、彼は嬉しそうに稲を覗き込みました。


記事提供元:国連WFPの米増産事業がもたらした未来の可能性

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