私たち一人一人が持つ「アフリカ」との物語。

植民地化された悲しい歴史を持つアフリカ

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photo by Rinogmb off for a few day

ご存知の通り、現在のアフリカ諸国の国境は、西欧人が彼らの都合で植民地時代に引いたものである。独立後の政治も植民地時代の政治を引き継ぐ形で行われている。

近年の国際社会では、国家の独立は表面上だけで、真の独立を遂げる国はほとんどないのではないだろうか。ここで真の独立というのは、先住民が形成していた社会を取り戻すことである。グローバル社会というのは、今まさに地球の隅々まで行き届こうとしている。日本も決して例外ではない。

当然のように先住民の形成する社会というのを劣等なものとして扱うのは、現代社会の目を反らせない事実だ。

 

そして我々が薄々気付いているように、第一世界と呼ばれる私たちの社会には、少子化問題や環境問題を始めとする社会問題が山積みで、その問題は複雑すぎて解決できそうにもない。この社会に適応できずにいる人も多い。私たちの社会はお金と便利さはあるものの、人間らしさというものをどんどん失っているのではないだろうか。

しかしアフリカ諸国はこの社会形式を押し付けられるまでは、貧困はなく、環境問題や教育問題という言葉さえなく、ただ慎ましく、何千年も豊かなアフリカの地と循環しながら暮らしていた。今もなおアフリカの奥地ではこうした先住民の社会が存在する。

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ナミビア北部で暮らすヒンバ族。photo by バンベニ桃

病院がないわけではない。その土地の薬草を熟知した医者というのが、どこでも必ず存在する。

教育がないわけでもない。生きていく術はコミュニティに無償で学べる

そして私たちと同じように、ただこの地球上で生きているだけなのだ。

そこに優劣は存在しない。

旅の終わりに、私はそんな答えに行き着いた。

 

なぜなら、私の目に映るアフリカは、とても豊かだったのである!

 

アフリカには私たち日本人が忘れかけた、人間としてとっても大切なものが今も残っている。

それがアフリカが私の心を離さない理由。

今、この時代にアフリカと日本の架け橋となる私たち

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トランスカイ私の暮らすの風景 photo by バンベニ桃

 

そして私は夫と出逢い、この南アフリカのトランスカイという場所で暮らすことになった。

私はそれをどうしても、自分で選んだ道だとは思えない。

 

「物事はなるようになっているのだ」

 

旅で出会ったアフリカ人に言われた言葉。

 

今この時代に何かアフリカに引き寄せられて、繋がること。

私はそこに大きな意味を感じている。

アフリカは全人類のルーツだ。

そのルーツに触れることは、現代の日本人にとって貴重な体験になるに違いない。

 

アフリカと繋がる。

私たちは一人一人、アフリカとの物語を持っている。

 

アフリカはいつでも私たちに大切なことを気づかせてくれる。

そしていつでも「アフリカ」というその響きに、私たちは胸を熱くするのだ。

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