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アフリカ西部に位置するセネガル共和国の首都ダカールにおいて、アマドゥ・バ経済・財政・計画大臣と北原隆駐セネガル大使との間で、最大274億6,300万円の円借款「マメル海水淡水化計画」に関する書簡の交換が行われました。ダカールに海水淡水化施設の建設と配水管網の改善を行うことで、水供給能力の強化や水源の多様化、安全な水へのアクセスの改善を図ります。

世界遺産が7つ!西アフリカの拠点、セネガルとは!?

アフリカの西部に位置するセネガル共和国は、日本の約半分の国土に1,513万人が暮らしています。セネガルは1960年の独立以来、クーデターを経験しておらず、安定した民政を維持しています。さらにセネガルは、ユネスコに登録された7つの世界遺産やビーチリゾートなど観光資源も豊富なため、フランスを中心に年間約90万人の観光客が訪れています。

またセネガルは、西アフリカ内陸国への玄関口として、域内の流通及び経済活動の拠点になっています。経済面では、農業・漁業に加え、エネルギー、インフラ、観光業、織物産業、情報技術や、特に鉱業分野への官民投資の拡大が経済成長を後押ししています。IMFの統計によると、セネガルの実質GDP成長率は、好調な農業生産を背景に2013年の2.8%から2014年には4.7%、2015年は6.5%となり、堅調な伸びをみせています

2014年2月には、セネガル新興計画(PSE:Plan Senegal Emergent)が策定され、2035年に新興国入りすることを目指した戦略を掲げています。2020年以降は7%台の経済成長率を目指しており、その実現に向け以下の3つの柱を打ち出しています。

  1. 現在の成長産業の強化と、富や雇用を創出する開発(輸出力強化、投資促進など)を通じた経済の構造改革
  2. 生活環境改善、社会保障と持続的成長、
  3. 社会平和と国家開発ポテンシャルを最大化するための平和と安定、ガバナンス、自由と人権保護の強化

水の需要が増加!セネガルの首都ダカールの水事情とは!?

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セネガルの産業活動の約8割が集中している首都ダカール圏では、近年人口が急増し、2013年時点で全国土面積の約0.3%の地域に同国の全人口の20%以上に相当する約310万人が居住しています。人口増加に比例して水の需要も急速に増加しており、現在の水供給量では、1日当たりの最大需要量を満たせていない状況となっています。今後、更なる人口増加が見込まれており、水供給量の増加はセネガルにとって喫緊の課題となっています。

ダカール首都圏の水源は、現在、表流水と地下水が約半分ずつを占めています。表流水を供給している2つの浄水場はいずれもダカールから約250 kmの遠隔地に位置するギエール湖を水源としており、送水管の破損による断水リスクも高い状況にあります。 実際に、2013年9月に浄水場とダカール州を結ぶ送水管の破裂が発生し、約3週間の断水により首都圏の住民生活と経済活動に深刻な影響を及ぼしました。

また地下水については揚水過多のため中長期的には利用の抑制が求められており、水源の多様化を通じた水供給能力の拡大と水の安全保障がセネガル政府の優先課題の1つとなっています。また、ダカール市内では、配水管の老朽化に伴う漏水も非常に多いことから、代替水源開発と併せて漏水削減も急務となっています。

海水淡水化施設を建設!生活環境の改善を目指す!

2016年11月16日、セネガルの首都ダカールにおいて、2016年8月にケニアで開催した第6回アフリカ開発会議(TICAD VI)で,サル大統領との間で行った日・セネガル首脳会談時に,安倍晋三内閣総理大臣から支援表明した円借款貸付契約「マメル海水淡水化事業」の調印が行われました。

マメル海水淡水化事業では、セネガルのダカール首都圏の人々の生活環境の改善を目的としています。セネガルでは初となる1日の生産水量50,000立方メートルの海水淡水化施設を新たに建設するとともに、ダカール市内の配水管網を改善し、水源の多様化や水供給能力の強化を図ることで、経済発展のための基盤整備を行います。

事業の完成予定時期は、2021年12月となっています。また円借款の金利は年0.70%で償還期間は30年です。


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