2016年11月14日、グローバルヘルスケア企業であるノボ ノルディスクは、アフリカ・アジアの1型糖尿病（小児糖尿病）の子どもたちに糖尿病ケアとインスリンを無償提供する「Changing Diabetes(R)（子どもの糖尿病克服）」プログラムを4年間延長することを発表しました。この延長によりコートジボワール、セネガル、スーダン、カンボジア、ミャンマーの5ヵ国がプログラムに加わります。2009年の開始から2020年までの11年間で、2万人以上の子どもたちへ糖尿病ケアとインスリンの無償提供を実施する予定です。
ノボ ノルディスク、糖尿病に苦しむ子どもたちへプログラムを創設！
Guinea Safiatou Diallo
2006年に発表された「 Diabete care in sub-Saharan Africa」によると、10年前に1型糖尿病と診断されたサハラ砂漠以南アフリカに住む子どもたちの平均余命は多くの場合1年以下でした。こうした状況を改善するため、ノボ ノルディスクは、2009年に持続可能な良質のケアと糖尿病の診断率の改善を支援する「Changing Diabetes (R)」プログラムを創設しました。
デンマークに本社を置くノボ ノルディスク（Novo Nordisk）は、90年以上の歴史を持つグローバルヘルスケア企業です。糖尿病領域、成長ホルモン領域、血友病領域に強みを持ち、75カ国以上で180カ国以上で製品を販売しています。
2009年に開始された同プログラムは、これまでアフリカ７カ国（カメルーン、コンゴ民主共和国、エチオピア、ギニア、ケニア、タンザニア、ウガンダ）とアジア２カ国（バングラデシュ、インド）の計9カ国に導入されました。プログラムは現地のパートナーとの官民連携で実施され、これまで1万3,700人の子供たちに対してインスリンと糖尿病ケアを無償提供してきました。
現在、「Changing Diabetes(R)」には、ロシュ（Roche）、国際小児思春期糖尿病学会（ISPAD：International Society for Pediatric and Adolescent Diabetes）、世界糖尿病財団（WDF：World Diabetes Foundation）がグローバルパートナーとして参加しています。
保健省から高い評価！糖尿病ケアの研修も実施！
また「Changing Diabetes (R)」プログラムは、現行のヘルスケア体制で機能するよう重要な役割を果たしてると導入国の保健省から高い評価を受けています。プログラムによってこれまでに108のクリニックが開設され、7000人以上の医療従事者が糖尿病ケアの研修を受けました。
バングラデシュにおいて糖尿病協会会長を務めるアザド・カーン教授は、「『Changing Diabetes (R)』プログラムは、バングラデシュの1型糖尿病の子どもたちの人生を変えました。彼らが今後も生きていくためには、インスリンの供給とともに、糖尿病にどう対処するかを学ぶことが必要です。このプログラムはこれらすべてを与えてくれます」と述べています。
プログラムの延長を決定！対象国も５ヵ国拡大へ！
Ethiopia Saba Samuel and her mother
2016年11月14日、ノボ ノルディスクは、コートジボワール、セネガル、スーダン、カンボジア、ミャンマーの5ヵ国を加えた形で「Changing Diabetes (R)」プログラムを2020年まで4年間延長することを発表しました。これまでと合わせて合計2万人以上の子どもたちに糖尿病ケアとインスリンの無償提供を実施する予定です。
また「Changing Diabetes (R)」プログラムはインスリンの無償提供に加えて、持続可能なヘルスケア体制の開発支援を目指しています。ノボ ノルディスクのでラース・レビアン・ソレンセン社長兼CEOは同社のプレスリリースにおいて、「医薬品の無償提供だけで複雑な医療の課題が解決するわけではありません。私たちは現地のパートナーと密接に連携し、インスリンの無償提供とともに1型糖尿病の子どもたちの生活を改善する持続可能な解決策の実現を目指していきます」とコメントしています。
