2016年12月5日、国際協力機構(JICA)はアフリカ西部に位置するガーナ共和国にて、最大112億3,900万円の円借款貸付契約「東部回廊ボルタ川橋梁建設事業」をガーナ政府との間で調印したと発表しました。東部回廊において物流のボトルネックとなっているボルタ川に新橋を建設することにより、輸送能力増強とガーナ周辺国との国際物流・交易の活性化に貢献することが期待されています。

内陸国へ重要な役割!ガーナの物流事情!

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西アフリカに位置するガーナは、日本の約3分の2程度の国土面積に約2,741万人が暮らしています。ギニア湾に面しており、テマ港やタコラディ港などの西アフリカの主要な国際港を有しています。これらの港には国内向け貨物だけでなく、周辺国向けトランジット貨物も多く、ガーナの物流網はブルキナファソなど西アフリカ内陸諸国のライフラインとして社会・経済的に重要な役割を果たしています。

現在、ガーナの貨物輸送の約98%を道路交通が占めてるなど、貨物輸送の大半は陸路に依存しています。ただ、ガーナの全国道路網のうち、道路舗装率は幹線道路でも50%程度であり、近年の高い経済成長に伴う物流量増加に対応するため、道路網の拡充が喫緊の課題となっています。

ガーナ南北を走る、3つの主要回廊の特徴と課題!

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ガーナ政府は、ガーナ国内の南北に走る3つの主要回廊である東部回廊、西部回廊、中央回廊のを重要な開発事業として位置付け、整備を進めています。現在、ほぼ全線舗装されているのは、首都アクラから第二の都市クマシを経由してパガ国境に至る全長829km中央回廊です。ただ物流の大部分がこの中央回廊に依存しており、首都アクラと第二都市アクラ周辺では交通渋滞が深刻な課題となっています。

そこでガーナ政府はガーナ最大の商業港であるテマ港からブルキナファソのクルンググ国境までの全長695kmの東部回廊とエルボからハミレ国境までの全長778kmの西部回廊を優先路線として整備しています。

このうち東部回廊は、テマ港から内陸への最短ルートと考えられ、物資の輸送時間が大幅に短縮されると見込まれており、中央回廊の代替路線および内陸国への国際幹線道路として期待されています。東部回廊において物流のボトルネックとなっているのが、ボルタ川に架かるアドミ橋です。アドミ橋はガーナが独立した1956年に完成しており、50年以上が経過した現在では老朽化が進んだため、重量車両の通行に荷重制限が発生しています。

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