アステラス製薬は、低・中所得国における非感染性疾患ケアの改善を目的としたグローバルなイニシアティブ「Access Accelerated」に参画したと2017年1月18日に発表しました。これまでアステラス製薬は、ケニアで産科フィスチュラに苦しむ患者の生活改善を目指すプログラムに資金提供するなど、複数の研究開発プログラムに取り組んでいました。
大手22社が参加！NCDsケアの改善を目指すイニシアチブとは！？
「Access Accelerated」とは、NCDs（非感染性疾患）の予防、診断及び治療へのアクセス向上に重点を置いた複数の企業や団体が参加する初のイニシアティブです。大手医薬品企業22社で構成されているほか、世界銀行グループや国際対がん連合（UICC：Union for International Cancer Control）などのパートナーと連携し、低所得国や低中所得国における非感染性疾患の医薬品アクセスを巡る様々な障壁の克服を支援しています。複数の企業及び団体による対話を支援し、非感染性疾患の予防、診断、治療を改善するために現地での取り組みを実施しています。
加盟企業・団体は、アステラス製薬、アルミラル、イーライリリー、エーザイ、MSD、欧州製薬団体連合会（EFPIA）、グラクソ・スミスクライン、国際製薬団体連合会（IFPMA）、サノフィ、塩野義製薬、ジョンソン・エンド・ジョンソン、大日本住友製薬、セルジーン、第一三共、武田薬品工業、中外製薬、日本製薬工業協会（JPMA）、ノバルティス、バイエル、ファイザー、ブリストル・マイヤーズ スクイブ、米国研究製薬工業協会（PhRMA）、メナリーニ、メルクセローノ、ロシュ、ユーシービーなど名だたる大手医薬品企業が名を連ねています。
ケニアで1200人以上が完治！アステラスが取り組みプログラムとは！？
アステラス製薬ではこれまで、住血吸虫症に対する小児用製剤の開発や抗寄生原虫創薬の共同研究等、顧みられない熱帯病を対象とした複数の研究開発プログラムに取り組んできました。また、NCDsについては、東アフリカのケニアにおいて産科フィスチュラに苦しむ患者の生活改善を目指すAction on Fistulaの活動を推進してきました。
「Action on Fistula」とはアステラス製薬が泌尿器疾患領域を対象として、2014年から3年間で150万ユーロの資金を提供しているプログラムです。このプログラムによって、ケニアにおいてフィスチュラ治療のネットワークが確立し、フィスチュラ担当外科医が増えるなど大きな成果が挙がっています。手術件数も大幅に増加しており、これまでに1,200名以上の患者が手術により完治しています。
世界的イニシアチブ参画で、保健医療へのアクセス向上活動にコミット！
アステラス製薬は、低所得国や低中所得国における非感染性疾患の予防、診断及び治療へのアクセス向上を目的としたグローバルなイニシアティブ「Access Accelerated」に参画し、参加企業やパートナーと協働して2030年までに非感染性疾患による早期死亡件数の3分の1を減少させるという国連の持続可能な開発目標の達成に向けて取り組むと発表しました。
数ある疾患の中でも、がん、心臓血管疾患、慢性呼吸器疾患、糖尿病及び精神疾患を含む非感染性疾患は公衆衛生危機の要因となっています。高齢化や生活習慣の変化によるリスクがこれらの疾患の増加要因になっていることに加え、低所得国や低中所得国では十分な保健システムが整っておらず、診断及び治療等へのアクセスが制限される等、様々な障壁があります。
アステラス製薬の代表取締役社長CEOである畑中 好彦は、「私たちは、世界中の患者さんの保健医療へのアクセス改善という重要な社会的責任を担っています。本取り組みを通じて、参加企業やパートナーと共に持続的な解決策を生み出していきます。」とコメントを発表しています。
アステラス製薬は、今後も保健医療へのアクセスの向上とより良い医療ソリューションの提供、科学の振興や地域社会への支援を通じて、社会の長期的な持続可能性の向上への貢献を目指します。
・記事提供元：Access Acceleratedへの参画のお知らせ – 保健医療へのアクセス向上に対する企業コミットメントの強化 –
・1st Photo Credit: http://accessaccelerated.org
・2nd Iamge Photo credit: Fistula Screening and Repair in Kisumu, Kenya|Direct_Relief via Visual Hunt / CC BY-NC-ND
