M-KOPAとマスターカードが提携!アフリカ全土へのサービス拡大を目指し、新たな支払いモデルを試験導入!

大手クレジットカード会社であるMastercardは、家庭用太陽光発電システム事業を東アフリカで展開し、手軽な価格でクリーンなエネルギーを300万人に提供しているケニアのスタートアップ”M-KOPA Solar”とパートナーシップを結びました。M-KOPAが提供している先駆的な割賦方式のサービスをアフリカ全土に拡大するために、Mastercardのウガンダにおけるクイックレスポンス(QR)支払いシステムを試験的に導入します。

無電化層に電気を届けるM-KOPA!

Screen-Shot-2018-02-23-at-10.48.18-AM

世界の総人口の約16%に当たる約12億人の人々が、電気のほとんど使えない、または全くない環境で生活しています。サハラ以南アフリカだけでも6億2,500万人が電気へのアクセスがなく、薪や炭、灯油などのバイオ燃料や化石燃料に頼って暮らしています。太陽光発電は、無電化地域においても各家庭や企業に電力を供給できる独立した電源供給源ですが、多額の初期投資が必要となるデメリットがあります。

そこで登場したのが、割賦方式で太陽光パネルやそれに繋げて使う家電を販売するM-KOPA Solarのサービスです。M-KOPAの顧客はソーラー・ホーム・システム(家庭用太陽光発電システム)を掛け買いで購入し、少額を毎日、モバイル・マネーで支払います。その金額は火災のリスクのある、従来の灯油ランプを灯すのにかかるよりも少ない額となっています。

M-KOPAへの支払いを約1年間続けた後、顧客は十分な信用力がついたと見なされ、同様の支払い方法でテレビ、省エネルギーの調理用ストーブ、スマートフォンなどの他の製品を購入することもできます。

M-KOPA、マスターカードと提携へ!

2969764323_7e073233b2_z

大手クレジットカード会社であるMastercardは、2018年2月26日にM-KOPA Solarとパートナーシップを結んだことを発表しました。M-KOPAは、先駆的な割賦式のソーラー・ホーム・システムの普及拡大に向け、Mastercardがウガンダにて展開するクイックレスポンス(QR)支払システムを試験的に導入します。

QR支払システムは、QRコードとスマートフォンを活用した、新しい支払いサービスです。小売店舗に置いてあるQRコードをスマートフォンで読み取るだけで、銀行口座からの引き落とし手続きがなされ、簡単かつ安全に決済を行えるようになっています。

すでにQR支払いシステムを使用しているモバイルネットワーク事業者と銀行の支援を受けることにより、M-KOPAは追加投資を行うことなくケニア国外のM-KOPAの顧客に対しても割賦払い制度を提供することができ、規模拡大の足掛かりとなります。

M-KOPAの顧客が支払いを行う際には、スマートフォンでQRコードをスキャンするか、QRコードに関連付けられている販売者IDをフィーチャーフォンに入力します。それにより、日々の支払いを簡単に済ますことができます。

QR支払いシステムは現在、ガーナ、ケニア、ナイジェリア、ルワンダ、タンザニア、ウガンダにて利用されています。試験導入が成功した後、MastercardとM-KOPAは東アフリカで本事業を拡大する予定です。またMastercardは、他のモバイルネットワーク業者と協同で世界中の開発途上国マーケットで水やガスのような生活必需サービスにこのモデルを拡張することを目指しています。

この革新的なデジタルサービスにより、通信会社とモバイルネットワーク事業者は電話通信とデータサービスを提供する事業だけでなく、新しいビジネス領域に進出するチャンスが生まれています。

決済チャネルの拡大で普及を加速!

今回のパートナーシップ締結に際して、Mastercardの副社長を務めるKiki Del Valle氏は「私たちにとって、カチッとスイッチを押すと電気がつくのは当たり前のことです。しかし、世界中の多くの人々は、電気が使えるというただそれだけのことで人生が変わるのです。デジタル決済機能を使うことで、人々は安定的なエネルギー源へ簡単にアクセスできるようになります。これにより、暗闇でも店を開けてビジネスを続けたり、勉強したりでき、経済力を高めることができます」とコメントを発表しました。

また、M-KOPA Solarの共同設立者兼最高執行責任者(COO)Nick Hughesは、「アフリカのオフグリッドは巨大なマーケットです。私たちは東アフリカでは賦課方式のソーラーパネル販売モデルが機能することを実証してきました。今回のMastercardとのパートナーシップは、ソーラーサービスと電力インフラをアフリカ大陸全体へと普及させていくための足掛かりとなります。QR技術は、顧客の決済チャネルを拡大する絶好の機会を提供し、アフリカの家庭や企業を明るくするという、二社共通の目標達成に向けた一歩となります」と抱負を述べました。


返事を書く

Please enter your comment!
Please enter your name here

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください