カカオ農家との生活から学んだコトとこれからの活動!ガーナでのインターンを終えて!〜第6回〜

こんにちは!上智大学3年生の髙橋佳愛(たかはしかなる)です。ガーナで1月半の研修を終え、4月上旬に日本に帰国しました。この研修で様々なことを学び、行く前と比べて一回り成長できたと感じています。今回はプロジェクトの報告を中心に、振り返りと今後の活動について書きたいと思います。

村が抱える課題とは?そこから考える新しいプロジェクト!

image1
お気に入りの黄色いカカオを持っているところ(Kenedy、佳愛、Kofi)

ガーナの村で数週間滞在したことで、いくつもの不便な点や問題が見えてきました。例えば、水は井戸から毎日汲んでくるしかなかったり、トイレは水で流さないため虫が寄ってきてしまったり、街灯がないので夜になると真っ暗で何も見えなかったり、などなど。

生活する上で改善した方が良いなぁ…と思うところはたくさんありました。けれども、この状況を改善するというのが必ずしも正解だとは思いませんでした。

村の人たちは、それまでずっとその環境で生活してきて不便だと感じていなかったからです。私は無意識に日本の生活と比較してしまっていたのだと思います。本当の課題は、村の人に聞いて一緒に考えてから見えてくるものです。

村の人と様々な問題について話し合って、問題意識を持っているということがわかりました。しかし、結局はそれらの問題全てが「お金がないから解決できない」ということでした。前回でも少し述べましたが、彼らの主な収入はカカオ豆を売ることで得ています。カカオ豆のお陰で少しは収入が保証されているものの、十分とはとても言い難い状況です。

よって、多くの問題の根本にあるお金について、少しでも解決の方向に進むために新しいプロジェクトを行うことにしました‼

プロジェクト① ~Choco-Bo project~

image2
Chocolate Bofrot を販売しているところ

Plan 計画、Do 実行、Check 評価、Action 改善を意識して試行錯誤しました。最終的には目的が異なる2つのプロジェクトを行うことにしました。

1つ目は 、“Choco-Bo Project” です。これは、カカオを売ることの可能性を広げることを目的としています。前回もお話ししましたが、一般的には発酵し乾燥させたカカオ豆を政府と売買します。私は、それだけではなく自分たちでカカオを加工する方法を考えました。

何を作るかは現地の人と話し合い、チョコクリームをBofrot(ボーフルーツ)というドーナッツで包んだものを作ることにしました。Bofrotは村で朝食として食べられるほど馴染みのあるものなので、チョコクリームを入れたら買ってくれるはず!と考え、挑戦しました。

生地のレシピは村の人に教えてもらいました。1つ50gp(ガーナペセワ)で売ると、10ghc(ガーナセディ)以上の利益が出ます。毎朝作るのに手間がかかるように見えますが、早起きの村の人にとっては大したことではないようです。

外部からサポートを受けるだけでなく、自分たちで考えお金を作ることに意味があると考え、それが農家さんのモチベーションに繋がることを願っています。

プロジェクト ~Kakao Kizuna Project~

image3
petit factory を作っているところ 手押し車に乗っているところ

2つ目は、“Kakao Kizuna Project”です。これは、カカオを使うことの可能性を広げることを目的としています。

カカオからは様々なものが作られます。チョコレートはもちろんのこと、パンに塗るようなペーストや、濃厚なカカオドリンクを作ることができます。しかし、これらはガーナではあまり需要がないと思いました。チョコレートを買って食べる文化のないガーナでは難しいなぁと感じたからです。

そこで私は日本でカカオを使えばいいのではないかと考え、この村のカカオを使った新しいプロジェクトを始めることにしました。ひとつ大きな問題点が、カカオ豆を生豆の状態ではガーナから日本に送れないということです。ガーナ政府が管理しているため、許可証を取得しなければならず、とても難しいのです。

けれども、加工すれば日本に送ることは可能です。前回お話しした小さいファクトリーでカカオ豆を焙煎し、手で殻を剥き、機械で砕いてペースト状にし、固めるという作業をすることを計画しています。このカカオ加工品をカカオマス(カカオ100%チョコレートということ)と言います。これを日本に送ってもらい、私が日本でカカオマスを使った活動をしたいと考えています。そこで得た利益の一部は村の人へ、一部はこのプロジェクト費として私が管理する予定です。

このプロジェクトは外部から村へのサポートになります。外部の支援にあまり依存しないよう村に送金する額を考え、持続可能な形を目指したいです。私はこのプロジェクトに責任を持って、日本での活動をがんばります!


6週間という期間では、新しいことを始めて成し遂げるにはとても短すぎましたが、できる限りのことはやってきました。また、私が想像していた以上のことができたと思います。それは村の人たちがとても親切で協力的だったからだと感じています。また新しいスタートラインに立って、今後の活動をがんばります!

過去記事はこちら

ガーナのカカオ農家とコミュニティーを作りたい!チョコ好き女子大生がインターンに挑戦!〜第2回〜

ガーナの村にクラフトチョコレートファクトリーを作る!カカオ農家さんの夢とともに。〜第4回〜

Me maakye!メマワチェ!こんにちは!上智大学2年生の髙橋佳愛(たかはしかなる)です。西アフリカのガーナのイースタン州Mpraeso Amanfrom(エッンプレーソ・アマンフロム)という小さな村で研修しています。この村に滞在し、2週間が経ちました。週末は首都アクラに戻ることができるのですが、村が楽しくて楽しくてずっと村にいる日々を送っています! 黄色のカカオポッド …

返事を書く

Please enter your comment!
Please enter your name here

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください