「夢なんてなかった。1日1食、ご飯が食べられればそれでよかった」
これは、以前ホームレスワールドカップに出場したジンバブエ人女性が私に話してくれた言葉です。
彼女は幼い頃から、おしゃれな女性を見るたびに心を惹かれていたそうです。しかし、厳しい生活環境の中で今日を生きることに精一杯で、自分の好きなことや将来について考える余裕はありませんでした。夢を持つことすら諦めていたといいます。そんな彼女にとって、大きな転機の一つとなったのがホームレスワールドカップへの参加でした。
私は現在、アフリカ・ジンバブエのNGO・YASDで、社会的に脆弱な立場にある若者や女性たちへスポーツを通じた支援活動を行っています。
私が活動する地域には、学校を中退した若者や失業状態にある人、路上生活を経験した人たちがいます。また、将来への不安や空腹などの厳しい生活環境から、薬物やアルコールに依存してしまう若者も少なくありません。
もう一つのサッカーW杯
ホームレスワールドカップは、ホームレス状態や社会的排除を経験した人々が一生に一度だけ出場できるサッカーの世界大会です。2027年1月、メキシコで開催予定で、毎年50か国以上から、さまざまな背景をもった選手たちが、それぞれの新たな一歩を踏み出すために集います。
この大会の価値は勝敗だけではありません。
同じような境遇の仲間と出会い、自国の代表として世界を目指す過程が、自信や誇りを取り戻すきっかけになります。また、パスポート取得は公的な身分証明を得る貴重な機会となり、その後の就職活動への大きな一歩にもなります。
実際に彼女も、大会への参加を通して「私にもできることがある」と思えるようになったそうです。その後、かつて憧れていた美容の世界を学ぶため専門学校へ進学し、現在は自身のメイクアップ事業を営んでいます。
サッカーが貧困をなくすわけではありません。
しかし、スポーツには人と人をつなぎ、自分自身を信じる力を取り戻す可能性があります。
現在、2027年1月にメキシコで開催されるホームレスワールドカップに向けて、ジンバブエの女性たちが新たな挑戦を続けています。私自身も現地の仲間たちとともに選手選考や練習、渡航準備を進めながら、大会参加に必要な資金を集めるためクラウドファンディングにも取り組んでいます。
「夢なんて持てなかった」と話していた彼女たちが、もう一度、自分の未来に希望を持てるように。
その挑戦をこれからも伝えていきたいと思います。
【プロジェクト詳細はこちら】
- プロジェクト名:【路上から世界へ】ジンバブエ女子、ホームレスW杯で自信と仕事を掴む!!
- 第一目標金額:60万円(第一目標突破後も一人でも多くのジンバブエ選手をメキシコへ連れていけるよう挑戦を続けます!)
- URL:https://camp-fire.jp/projects/940250/view
水谷 琴乃


















