特定非営利活動法人 映像産業振興機構(VIPO)は、令和7年度の文化庁「国際文化交流・協力推進事業」の一環として実施した「アフリカ5か国のマンガ市場調査」の報告セミナーを2026年3月6日に開催しました。
本セミナーでは、南アフリカ、ケニア、ナイジェリア、モロッコ、エジプトの5か国を対象に現地調査を行った結果を紹介し、マンガ市場の特徴や価格帯、言語、販売チャネル、海賊版問題などの実態を報告しました。
多くの参加者が集まり盛況となったことを受け、VIPOはセミナーのアーカイブ映像および最終調査報告書を公開しました。アフリカにおける日本マンガの展開可能性を探る貴重な資料として、今後の文化交流やビジネス展開の参考となることが期待されています。
アフリカ5か国の市場実態
今回のセミナーでは、南アフリカ、ケニア、ナイジェリア、モロッコ、エジプトの5か国を対象に実施されたマンガ市場調査の結果が紹介されました。
調査では、各国のマンガ市場の特徴や単行本の価格帯、使用されている言語、販売チャネルなど、多角的な視点から市場の実態が整理されています。
販売チャネルについては、書店やショッピングモール、ECなどの流通形態が確認されており、国ごとに異なる流通構造があることが示されました。
また、海賊版の流通や検閲制度といった課題についても報告され、アフリカにおけるコンテンツ展開には各国特有の事情への理解が不可欠であることが指摘されました。
さらに、現地で人気の日本マンガのタイトルやファンダムの存在についても紹介され、日本のマンガがすでに一定の認知を得ている地域があることが明らかになりました。こうした情報は、アフリカ市場での出版やコンテンツビジネスを検討する企業にとって重要な参考資料となるものです。
現地調査員が語るリアル
本調査の現地調査員として参加したのは、ルーディムス株式会社の最高執行責任者 古里卓巳氏と、同社代表取締役の佐藤翔氏です。両氏は現地での調査を通じて、アフリカのマンガ市場に関する具体的な実態を収集しました。
セミナーでは、現地での調査だからこそ把握できる生の声や、各国ごとの文化的背景、市場形成の段階などが紹介されました。
例えば、マンガの読者層や人気作品の傾向、出版や流通の課題などについて、現地の書店やファンコミュニティの状況を踏まえた説明が行われました。
また、言語の多様性やインターネット環境の違いなども市場形成に影響している要素として指摘され、アフリカ市場を一括りにするのではなく、国ごとの特徴を踏まえたアプローチが重要であると説明されました。
こうした現地視点の情報は、単なる統計データでは把握しきれない市場のリアリティを示すものとして、参加者から高い関心を集めました。
日本マンガの展開へ
本調査は、文化庁の「国際文化交流・協力推進事業」として実施され、第9回アフリカ開発会議である TICAD9に関連する取り組みとして位置付けられています。
日本の文化コンテンツの代表格であるマンガを通じて、日本とアフリカの文化交流を深化させるとともに、将来的な市場展開につなげることが目的です。
調査結果は、TICAD9における展示やアフリカのマンガ関係者の招へいなどの企画にも活用される予定で、日本とアフリカのクリエイターや業界関係者の交流促進が期待されています。
今回公開されたアーカイブ映像と調査報告書には、セミナー当日に配布された資料に加え、各国のアニメ配信サービス情報なども追加されています。
アフリカのマンガ事情を体系的に把握できる資料として、マンガ出版関係者やコンテンツビジネス関係者にとって貴重な参考資料となるものです。
VIPOでは、アフリカにおける日本マンガの将来的な展開を見据え、今後も文化交流や調査活動を通じて両地域の連携を強化していくとしています。
- 記事提供元:文化庁「アフリカ5か国のマンガ市場調査」報告セミナー アーカイブ映像・調査報告書を公開!|PR TIMES
















