日常生活で感じるエイズ 〜アフリカ・マラウイにいて感じた、HIVが蔓延する3つの原因〜

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マズカバンジー!(マラウイの共通語チェワ語で”How are you?”)
青年海外協力隊として、マラウイで生活・活動しているさちこです。

今日はちょっと真剣なテーマ。
マラウイは実はエイズが世界的にみてかなり多い地域です。

マラウイに来て3ヶ月。
物乞いもストリートチルドレンもほかの途上国に比べて少なく、一見平和そうなマラウイの毎日。

そんな生活のすぐ隣にエイズが隠れていました。

突然の上司からの深刻な話…

IMG_2042(左:同僚の女の子、真ん中:上司、右:私)

上司: 「さちこ!ちょっと来て!真剣な話があるんだ。」

オフィスで談笑中、突然神妙な面持ちになった上司。

なんだ、なんだ、と内心焦るわたし。

わたし: (何かやばい事したかな?遅刻したっけ?)

色々な妄想が広がります。

上司:「実は女性の同僚で、トラウマがあってね。。聞く準備はいい?」

わたし:(ええ、女性のトラウマ?!恋話?)

パソコンを閉じて、正面に向なおしました。

上司「・・そんな構えなくていいよw」

・・妙な話をされるのかと身構えましたが、普通に仕事の話でした。

上司「大学生を毎年インターンで受け入れているんだけどね、結構女性がトラブルを起こしていて・・。
前回、インターンで1年来たマリア(仮)は最初はおとなしい子だったんだけど、とても友人関係が広くてね。
・・・男性関係もね!」

私「その子が何かなにかしたの?」

上司「交友関係が広いのはよかったんだけど、その子が色々な男性と仲良くてね。
ある日、職場で働いていると、知らない女の人がいきなり刃物をもって現れて!
マリアを狙って、殺そうとしたんだ!必死に止めるのが大変だったよ~(笑)

既婚者と不倫していたみたいで、奥さんが来たんだ。」

私「(絶句)・・・・?!?!?!?!??!?」

突然のドラマのような話に、混乱するしかない私。笑って話す上司。
どうやら、マラウイでは現実でも火曜サスペンスのような展開が起きるようです。

私「その子は大丈夫だったの?」

上司「女のひとは抑え込んだから大丈夫。でも、その子はインターンを打ち切って大学に帰ってもらったよ。
・・その子みたいに色々な人と仲良くして関係を持ってたら、色々危ないんだ。
エイズになってしまう可能性もあるよ。」

女の子の話からエイズの話になりました。どうやら言いたかったのはこっちの話題のよう。

上司:「コタコタはHIV保有者が特に多い地域なんだ。
きれいな湖があって、それが行為を促進させてるんだろうね。
優秀な仲間のオフィサーが、いっぱいHIVが理由で亡くなってるんだよ。」

マラウイのHIV保有者が多いとは知っていましたが、まさか周りのオフィサーにもいるとは考えていませんでした。

上司:「実は、このコミュニティ開発の部署でも今療養中の同僚もいるんだよ。」

状況はあまりよくなく、故郷に帰っているのだとか。
私が配属されてから1か月。その人に会ったことはまだありません。。

上司:「マラウイは平均寿命がとても低いんだ。
長生きする人はちゃんと長生きするんだけど、エイズのせいで早死にする人が多いから低くなってるんだ。
平均寿命が長い日本が羨ましいよ。」

そして、寂しそうな表情をする上司。。

マラウイの平均寿命は55.23歳、日本の平均寿命は83.33歳(2013年度、世界開発指標)
この平均寿命の差の原因の一つは、エイズの問題が隠れているそうです。。

平均寿命無題平均寿命無題(Google Public Data  データ元:世界銀行 2016.4.26)

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