新型コロナが影響!サブサハラ・アフリカ、25年ぶりの景気後退局面へ!

世界銀行は報告書「Africa’s Pulse(アフリカの鼓動)」の最新版を2020年4月9日に発表しました。報告書は、サブサハラ・アフリカ地域が現在、新型コロナウイルス感染症の流行から深刻な影響を受けており、2020年の域内成長率は2019年の2.4%から-2.1~-5.1%へと大幅に低下し、25年ぶりに景気後退局面に入ると予測しています。

アフリカ、景気後退局面へ!

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世界銀行はアフリカ経済の動向を伝えるために報告書「アフリカの鼓動」を半期に一度発表しています。最新版の報告書によると、サブサハラ・アフリカ地域は新型コロナの流行による深刻な影響から、2020年の域内成長率は-2.1~-5.1%へと大幅に低下し、
25年ぶりに景気後退局面に入ると予測しています。

世界銀行の分析では、アフリカ地域では新型コロナウイルス感染症による2020年の損失額が、生産量の減少の面で370億から790億ドルに達すると予測されています。

主な理由としては、貿易とバリューチェーンの混乱によって一次産品輸出国やバリューチェーンへの参加度が高い国々が影響を受けること、送金や観光、外国直接投資、外国からの支援の減少に加えて、資本の逃避により、外国からの金融フローが減少すること、保健システムへの直接的な影響、封じ込め策や人々の行動によって混乱が生じることなどがあります。

サブサハラ・アフリカ地域では、ほとんどの国が今回のパンデミックの影響を程度の差はありながら受けていますが、特に3つの主要国、すなわちナイジェリア、アンゴラ、南アフリカでは、成長と投資の低迷によって実質GDP(国内総生産)成長率が大幅に低下する見通しです。

全体としては、石油輸出国も深刻な打撃を受けると見られており、最も急成長していた西アフリカ経済通貨同盟と東アフリカ共同体という2つのエリアでも弱い外需、サプライチェーンや国内生産の混乱により、成長率は低下すると見られています。旅行の落ち込みが激しいことから、サブサハラ・アフリカ地域の観光セクターは急激に縮小する見通しです。

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