今ナイジェリアでは、教会の牧師が主人公の官能小説シリーズ「ホーリーセックス」が話題となっています。主人公は、クールなスーツを着て、純金のネックレスを身にまとった超絶セクシーな教会の牧師です。この牧師はかなりイケイケで、なんとiPadのスクリーンをスワイプしながら、礼拝で説教をしています。内容としては、牧師が妻の目を盗んで多くの女性と性的関係を持つ流れが全シリーズに渡って描かれています。また、関係の見返りに女性たちから高額な金品を受け取ってもいるようです。
この様な官能小説が今、ナイジェリアで小さなブームとなっています。特にアクセスが自由で匿名性の高いブログがその発表場所として好まれています。西洋での性産業は男性用と女性用に分かれているのが一般的ですが、ナイジェリアでは男女の垣根なく、同じ小説を楽しみます。保守的なナイジェリアにおいてこの性的な官能小説のブームが、アフリカに新たな読書文化を形成させる重要なファクターとなってきています。
アフリカにおいてフィクション小説を読むことは、まだまだ知的階級層の趣味です。ただSFやファンタジー小説は、少しずつアフリカの大衆層に受け入れられつつあります。官能小説というジャンルは作家への原稿料の低さもあり、爆発的な作品の普及は難しく、まだ受け入れらるのには時間がかかりそうです。しかしナイジェリアは、映画産業Nollywood(ノリウッド)や音楽産業が巨大なアフリカ市場に置いて、大成功を納めています。ナイジェリアの官能エンターテイメントが、アフリカの新たな産業になる日もそう遠い日ではないのかも知れません。
引用元:the guardian
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