African Mothers、インターネットイニシアティブ(IIJ)、TOPPAN、豊田通商の4社は、2025年7月23日、コートジボワール共和国における母子健康保健の向上を目指し、デジタルプラットフォームの構築に向けた協業の覚書(MoU)を締結しました。
本取り組みでは、現地の母子保健課題をデジタル技術によって解決することを目指し、アプリ開発やインフラ整備、データ利活用の推進が図られます。
妊産婦の死亡率改善にデジタル技術で挑む
コートジボワールは西アフリカの中でも有数の経済大国として発展を遂げる一方で、妊産婦や新生児の死亡率が依然として高水準にあるという課題を抱えています。
背景には、妊娠・出産に関する正確な情報が十分に妊産婦へ届いていないことや、医療機関における情報管理の不備などが挙げられています。こうした課題の解決には、医療情報の体系的な整理と現場での利活用が不可欠です。
今回の協業では、助産師が過去の診療履歴に基づいた的確な保健指導を行えるよう、スマートフォンを通じて記録と閲覧が可能なデジタル母子手帳アプリの開発が中心に据えられています。
また、従来紙ベースで管理されていた情報をデジタル化することで、妊産婦が自身の健康状態を把握しやすくなるとともに、診療に関わる複数の助産師間での情報共有が円滑になります。これは、連続性のある医療の提供や母子保健の質的向上に資する取り組みといえます。
インフラとシステムを現地実装、持続可能性を担保
今回のプロジェクトにおいては、アプリケーション単体ではなく、それを支えるシステム基盤の整備にも力が注がれています。ワクチン接種履歴などの医療情報を一元管理するシステムの構築と、マイクロデータセンターの現地設置が予定されています。
マイクロデータセンターとは、高さ約1〜2mの小型ながら、冷却や無停電電源装置(UPS)といった設備を備えた拠点型インフラで、短期間での展開が可能です。
このデータセンターの設置により、現地の通信インフラ環境が限定的な中でも安定したアプリ運用が可能となり、地域医療の継続性と品質を支えることができます。
IIJが技術提供と運用アドバイスを担い、TOPPANは医療データ蓄積システムを構築。African Mothersは現地ニーズに即したアプリ設計・運用を行うほか、収集データの分析によって医療政策への活用可能性も広がります。
中長期で全国展開も視野に、官民連携の体制へ
今後、4社は開発したアプリとシステムを用いて、都市部でのデモ導入とその効果検証を進める計画です。その後、コートジボワール政府および関連機関との連携を深めながら、対象地域の段階的な拡大を図ります。
また、将来的には、母子保健領域を超えたヘルスケア分野への応用や、他事業とのデータ連携を通じた包括的な医療サービスの構築も見据えています。
この取り組みを通じて、4社はそれぞれの強みを生かした役割分担を行っています。African Mothersはアプリ開発と現地運用、IIJはマイクロデータセンターの設計・構築、TOPPANは医療情報システムの開発、豊田通商はプロジェクト全体の統括と政府折衝を担います。
これにより、持続可能でスケーラブルな母子保健サービスの実現を目指し、現地社会への貢献と新たなビジネスモデルの構築が期待されます。
- 記事提供元:African Mothers、IIJ、TOPPAN、豊田通商が協業の覚書を締結|TOPPAN ニュースルーム















