農耕用トラクターなど農業機器を世界的に製造・販売する米国農機メーカー大手のアグコは、地域的な事業展開を再編成すると発表しました。2017年初頭に南アフリカのヨハネスブルクに地域本社を、西アフリカには未来農場を新設するなど、アフリカにおける大規模な業務運営をさらに拡張することで、アフリカでの顧客サービスと事業成長を加速させます。
農機メーカーのアグコ、アフリカ市場へ積極的に投資!
アグコ(AGCO)は、1990年に設立され、米国ジョージア州ダルースに本社を構える農業ソリューションの設計・製造・販売における世界的リーダー企業です。フルラインの機械と関連サービスを通じて農業の生産性の向上を支えています。アグコは、Challenger®、Fendt®、GSI®、Massey Ferguson®、Valtra®の5つの中核的ブランドを中心に、140カ国以上で約3000の独立取扱店と販売店を通じて世界的に流通しており、2015年の売上高は75億米ドル(約7600億円)でした。
アフリカ市場への展開に積極的に投資しており、2014年は6500台を販売しました。既に一部の国を除く、ほとんどのアフリカ諸国へ事業展開を果たしています。主にディーラーを通じて販売しており、例えば西アフリカ地域においてはCFAOが販売を担っています。
地域的展開を再編!アジア太平洋地域とアフリカ市場の相乗効果を活用!
アグコは2017年1月1日付けで、地域的展開を再編し、アフリカをアジア太平洋地域に含めます。新たに再編されるアジア太平洋・アフリカ(APA)地域事業は、シニアバイスプレジデント兼アジア太平洋・アフリカ担当ゼネラルマネジャーに新任されたゲーリー・カラー氏が統括します。
カラー氏は2012年1月以来、中国、インド、極東、オーストラリア、ニュージーランドを含むアジア太平洋地域で、アグロの全業務を担当していました。かつてアグロのシニアバイスプレジデント兼欧州/アフリカ/中東担当ゼネラルマネジャーを7年間務めた経験もあり、アフリカ市場に関する広範な経験と深い知識を持ち寄ります。
「両地域の市場ダイナミクスは類似している。新たに再編されるAPA地域は、相乗効果を活用できるため、強固な足場を築くことができる」とカラー氏はコメントしています。
南アの地域本社を、西アフリカに未来農場を新設!
また、顧客と販売店に対するサービスを強化するために、アグロは2017年初頭に南アフリカのヨハネスブルクに地域本社を、そしてフランス語圏の西アフリカに未来農場を新設します。これらの取り組みは、アグコの南アフリカにある既存の部品販売事業と研修センター、そしてザンビアの未来農場を補完する役割を担います。
カラー氏の監督下となるアグロ・アフリカチームは、バイスプレジデント兼アフリカ担当ゼネラルマネジャーに昇進したオスマン氏(Osman)が率います。アフリカにおけるアグロの企業およびブランドの全体的な責任を担います。
かつてアフリカ・中東業務担当ディレクターを務めていたオスマン氏は、「アグロは、アフリカで農業生産性の発展を促進する上で重要な役割を果たしており、売上高は過去6年間で大幅に増加した。アグロの機械化、穀物貯蔵、種子加工、タンパク質生産のフルラインは、新興分野から大規模で専門的なアグリビジネスまで、あらゆる農業従事者をサポートしている。」とコメントしています。
AGCOは今後も製品、ヒト、施設、生産能力の増強に絶えず投資していくことで、アフリカ事業の拡大を図ります。