3) ビジネスで最も重要なコト
いままでナイショにしてたんですが、クラリスはなんとあのフォーブス誌の「アフリカで最も将来性のある30歳以下の起業家30人」に選ばれちゃうくらい凄いひとだったのです!そんな御高名なクラリスにビジネスで最も重要なことをお伺いしました。
彼女の圧倒的人生経験の中から紡ぎだされた答えは…『リーダーシップ!』でした。
人と人との関係性が重要な意味を持つルワンダにおいて、従業員をしっかりまとめ上げ信頼できるビジネスをつくりあげるためにも強いリーダーシップが求められるのだそうです。
そのほかにもルワンダには実利重視の人が多いので、利害関係者のことを常に念頭に置き、全員にメリットを与えられるようにすることが大事だそうです
4) DMMグループの一員になって
写真:DMM.comの社員としてHeHeの経営に参画しているアレックス・カプング(Alex Kapungu)会長
前にも書いたとおり、クラリスの創業したHeHe Labsは2017年にDMMグループに買収されました。我が子の旅立ちを見守るかのようなクラリスとそれを受け入れたアレックス、二人は今なにを思っているのでしょうか?
この話に進む前に、HeHeとDMMのちょっといい感じなお話をしたいと思います。
DMMはHeHeを買収した時、日本のビジネスをルワンダで展開したかったわけではありませんでした。むしろ、現地で生まれたアイデアが現地で花開くということを望んでいたのです。
DMMがいま行っていることは、組織のマネジメントを手助けし、従業員が創造的な仕事に専念できるようにすることなのです。
もちろん、会社を大きくするうえで日本人の専門家の力は必要です。例えばファイナンス。ルワンダでは数十人の規模の会社の財務経理をまとめた経験のある人を見つけるのは難しいことです。現時点では日本人によるアシストが必要でしょう。
しかし、これはあくまで一時的なもの。最終的にはすべての業務が現地の人の手で、現地に適したやり方で、行われるようになるのです。
クラリスはDMMとのパートナーシップに深く感謝していました。なぜならば、彼女が実現したい世界がDMMのバックアップによって今まさに実現しようとしているからです。
アレックスもまたHeHeのメンバーに深く感謝をしていました。メンバーがDMMグループに全幅の信頼を置き、アフリカNo.1、世界No.1のITカンパニーを作ろうと共に闘ってくれるからです。
アフリカの、アフリカ人による、アフリカ人のためのサービス。
クラリスの情熱と、DMMの資金力と経営ノウハウ。芸術のようなM&Aが、今まさに大きな力に変わろうとしています。
これからアフリカで挑戦してみたい人に!
最後に、今後アフリカで重要になるビジネスフィールドについて伺いました。クラリスの答えは『商取引』と『教育』、アレックスの答えは『情報通信』でした。これらはアフリカの抱える課題であると同時に、大きなビジネスチャンスでもあるのです。
しかしながら、アフリカでは基本的なサービスですらいまだ充実していません。例えばホテル。ルワンダではホテル不足が深刻です。優れたビジネスモデルは必要ないのです。
無限のチャンスが用意されているアフリカで成功する秘訣は、やってみることなのかもしれません。
1 2