凸版印刷株式会社と、ルワンダ・タンザニアで農園ビジネスを核にSmart Village Projectを展開するOS Trading & Investments Pte. Ltd.は2023年2月15日に資本業務提携契約を締結し、この5月よりアフリカ市場におけるDX・SXソリューション展開での協業を開始します。
OSTIと凸版印刷、それぞれの取り組み!
OSTIは、AAIC Holdings Pte. Ltd.のグループ会社で東アフリカにおける農園事業「Smart Village Project」を推進。
2013年にRwanda Nut Company Ltd. を設立しルワンダでマカダミアナッツ事業を展開、2023年からはタンザニア北部に1,763ha(中央区の約1.8倍)の農園を獲得してコーヒーを中心とした農園ビジネスを展開しています。
凸版印刷は、中期経営計画において「DX(Digital Transformation)」と「SX(Sustainable Transformation)」によってワールドワイドで社会課題を解決するリーディングカンパニーとして、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指しており、グローバル市場に向けたビジネスの拡大を推進しています。
本提携により、OSTI・AAICのアフリカでの事業展開ノウハウと、凸版印刷のDX・SXソリューションを連携し、現地農園や周辺コミュニティに展開することで、アフリカ地域のQuality of Life向上への貢献および幅広い領域で地域に密着したビジネスの創出を目指します。
協業の背景
凸版印刷は、アフリカ地域において、パスポートやIDカード等のセキュア事業を展開していますが、それらのみならず様々な事業分野での参入機会を検討していました。
OSTIがSmart Village Projectを展開する東アフリカのルワンダ、タンザニアは、地域情勢も安定し、出生率も高く、一人当たりGDPが1,000USドル前後まで増加していることなどから、成長市場として期待されるアフリカにおいても、これから本格的な発展が見込まれる国々です。
OSTIは、Smart Village Projectのミッションを『多くの社会課題・貧困が残るアフリカ農村部において、持続的なウェルビーイングを実現するコミュニティの構築を目指す』としています。
農園事業では長年の経験と実績がある一方で、目指すSmart Villageを体現するために幅広い領域でサポートが可能なDX分野のパートナーを模索していました。
このたび、凸版印刷はOSTIのミッションに共感し、凸版印刷の多様なDX・SXソリューションの提供により、OSTIの事業推進の強化ができると考え、今回の協業に至りました。
OSTIが展開するSmart Village Projectとは
「Smart Village Project」で展開する ルワンダでのマカダミアナッツ農園
コンセプト:“持続的なウェルビーイングを実現するためのSmart Villageを構築する”
① 持続的な収入増の機会を提供する/持続性のある事業として実現する
- 持続的であり現金収入が得られる機会の提供
- 農園での雇用、契約農家としての現金収入
② 基礎インフラと教育・医療をアフォダブルな状況で提供する
- 電気、ネット/Wi-Fi、きれいな飲み水 など
- 学校、基礎的なヘルスケア(産科・小児科・保険から) など
③ GX(※)に貢献する
- 排出権取引、グリーン水素、太陽光発電 など
※GX:Green Transformationの略。CO2削減、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みなど。
④ 創造的なコミュニティを構築する
- 現地においてオフショアセンター/雇用創造 など
⑤ 人生を豊かにくらせるコミュニティを構築し、これをサスティナブルな事業・横展開できる事業として実現する
Smart Village Projectにおける凸版印刷の役割
① Smart Village Projectでのスマート農業を推進するDXソリューション展開
センサー、IoT等の活用による、最適灌漑、育成管理、ワーカー管理等、現地実態に合わせたソリューション開発と支援
② 農園産品の販売・マーケティング支援
付加価値創出によるプレミアム価格化の実現。現地情報発信活性化、ブランディング、日本向けD2C販売支援
③ 地域コミュニティ支援、SDGsの拡大
周辺コミュニティの学校への教育ICT展開、地域ヘルスケア等、地域住民のQOL向上のためのソリューション開発・展開
今後の目標!
凸版印刷とOSTIは、アフリカ市場におけるDX・SXソリューションを活用したSmart Village Projectの拡大を目指します。