日本の技術が西アフリカの道路を救う!愛亀とスタンデージ、ナイジェリアで道路維持補修の現地実証を実施!

デジタル貿易プラットフォームの開発・提供を手がける株式会社STANDAGEと、道路の舗装を主な事業とし、アスファルト合材製造、建材販売、技術試験業務などを手がける株式会社愛亀は、共同で取り組む西アフリカにおける道路維持補修用資材活用に関する事業について、2024年2月にナイジェリアにて現地セミナーおよび実証実験を行いました。

実証はナイジェリア連邦道路維持庁(FERMA)立ち合いのもと実施され、愛亀の道路補修材の有用性と現地製造のための協力・技術提携に合意しました。10年後には全土への浸透を目指します。

西アフリカの道路インフラ事情

日本の道路舗装率が約80%であるのに対し、アフリカは約20%にとどまっています。

アスファルトによる道路舗装がされていても、気温・気候や不十分なメンテナンスが原因で「ポットホール」と呼ばれる穴が髄所にみられるなど、アフリカでは道路の維持補修が課題となっています。

一方、「西アフリカ成長リングマスタープラン(MP)」に示されるように、西アフリカの道路インフラは今後も成長が期待されています。

しかし、既設および新設の道路の劣化は進んでいくため、舗装道路が増えるにつれ、維持補修の重要性も増していきます。

「開発協力方針」によると、ガーナは西アフリカ地域の交通のハブとなることを目標に港湾の整備や幹線道路の拡充を進めるなど、インフラ開発等に積極的に取り組んでいます。

また、ナイジェリアはアフリカ最大級の経済・人口規模を持ち、MPにおける東端の重要地点を担うこととなります。

しかしながら、既存道路の維持補修は追いついていないのが現状で、現地補修工法は安価ではあるものの、アスファルトプラントとの距離制限があるなど課題を抱えています。

中長期的な目線で考えれば正式な補修材への移行が必要であり、簡易かつ安価な補修製品が求められています。

道路維持補修の現地実証を実施!

スタンデージは、道路の舗装を主な事業とし、アスファルト合材製造、建材販売、技術試験業務などを手がける愛亀とともに、「西アフリカ(ガーナ、ナイジェリア)における道路維持補修の適時化と道路維持補修用資材【エクセル・パッチ】製造の可能性調査事業」について、経済産業省が募集する令和4年度補正現地社会課題対応型FS補助金の委嘱先として取り組みを進めています。

上記の課題を解決するため、今回はナイジェリアの都市ラゴスおよびアブジャにて、現地道路維持庁との共同セミナーの実施および愛亀の製品を用いた道路補修の実証を実施しました。

1)ナイジェリア連邦道路維持庁(FERMA)との共同セミナー開催

FERMAやナイジェリア現地企業との連携強化のため、愛亀、スタンデージ、FERMAで共同セミナーを開催しました。

FERMAの取締役や研究開発責任者、その他現地のエンジニアスタッフ30名程度が参加したほか、在ナイジェリア日本大使館からは加藤政治一等書記官が参加しました。

セミナーでは愛亀の道路補修材「エクセルパッチ」について、既存商品と比較した優位性や使用方法、製造方法について質疑応答が行われ、セミナー終了後にはFERMA、愛亀、スタンデージの3社にてFERMAが所有する現地アスファルト工場におけるエクセルパッチの共同製造・開発に向けた合意がなされました。

2)ナイジェリアの道路での実証実験

セミナーの翌日、FERMAが指定するアブジャ州の道路において、エクセルパッチを用いてポットホールを補修する実証実験を実施しました。

雨季でも問題なく道路補修が可能であることを確認するため、ポットホールに大量の水を入れてからエクセルパッチによる施工を実施し、問題なく補修ができることを確認しました。

また、今回使用したエクセルパッチは乳剤以外の原料をすべてナイジェリアで調達し簡易製造したもので、ナイジェリア現地で製造したエクセルパッチが有用に機能することも確認することができました。

道路補修材の現地共同生産にも合意!

今回の実証を通して、エクセルパッチの現地製造に向けた各プラントとの協力および技術提携への合意を得ることに成功しています。

今後はナイジェリアにおけるエクセルパッチの発注を見込むと同時に、共同製造に向けた協議を進め、10年後には愛亀の道路補修材のナイジェリア全土浸透を目指します。


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