グローバル・ブレイン株式会社が運営する「日揮みらい投資事業有限責任組合(JGC MIRAI Innovation Fund)」は、アフリカの電力セクター向けに効率的な配電を可能にするデータソリューションを提供するBeacon Power Services(BPS)への出資を発表しました。
BPSは、電力供給の課題を解決する革新的な技術を持ち、ガーナを中心に成果を上げています。今回の出資は、アフリカ市場の可能性とBPSの実績を高く評価したものです。
アフリカ電力セクターの課題に応えるBPSの取り組み
アフリカ地域では、電力供給の非効率性が深刻な課題となっています。発電量の不足だけでなく、発電後の送配電過程でのロスが多く、サブサハラ地域では年間約75億ドル(約7,500億円)の損失が発生しています。
このような状況を改善するため、Beacon Power Services(BPS)は電力会社が電力網を効率的に管理できるデータドリブンなソリューションを提供しています。
同社の技術は、地域の電力需要を正確に分析し、効率的な配電を実現するものです。これにより、電力の無駄を最小限に抑え、安定した供給を可能にしています。BPSは、アフリカ市場の特有のニーズに対応する解決策として、現地で高く評価されています。
画像引用元:Beacon Power ServicesのHPより
ガーナでの実績が示すBPSの可能性
BPSは、ガーナにおいて国有企業であるガーナ電力公社(ECG)の業務を完全にデジタル化するプロジェクトを成功させました。この取り組みにより、500万人以上の顧客に安定した電力供給が実現しました。
また、わずか2年でECGの収益を倍増させる成果を上げました。BPSの技術力と現場に根ざした実践的なアプローチが、この成功を支えています。
現在、BPSはガーナだけでなく、ナイジェリア、ケニア、ザンビア、さらにはアメリカへと事業を拡大しており、200名以上の従業員を抱える企業へと成長しました。これらの実績は、同社がアフリカの電力セクターで果たす重要な役割を証明しています。
画像引用元:Beacon Power ServicesのHPより
グローバル・ブレインの出資背景とBPSの今後の展望
グローバル・ブレインが運営する「日揮みらい投資事業有限責任組合(JGC MIRAI Innovation Fund)は、アフリカにおける電力セクターのデジタル化市場の成長性と、BPSが持つ革新的な技術力を高く評価し、今回の出資を決定しました。
特に、BPSの経営陣が現場重視のアプローチを採用し、地域の課題に即した解決策を提供している点を高く評価しています。
今後、グローバル・ブレインと日揮グループが連携し、BPSの事業拡大を支援していく予定です。この協力により、BPSはアフリカ全域でさらなる成長を目指し、効率的で持続可能な電力供給の実現に貢献していきます。