現代アフリカのポップアートをデジタル捺染した 京都産「ティンガティンガ布」、大阪・関西万博に出展へ!

株式会社AFURIKA DOGSは、アフリカのポップアート「ティンガティンガ」をデジタル捺染し、京都の染色技術を活かした「ティンガティンガ布」を開発しました。

タンザニア出身のアーティストマイケル・レヘム氏が描いた動物の絵を基にデザインされたこの布は、2025年大阪・関西万博に出展予定です。京都の伝統とアフリカのアートが融合したこの製品は、国内外の注目を集めています。

アフリカのポップアート「ティンガティンガ」とは

ティンガティンガアートは、東アフリカ・タンザニアで生まれた独自のポップアートです。その始まりは1960年代、エドワード・S・ティンガティンガ(1932-1972)が建築現場の廃材にエナメルペンキで絵を描いたことに遡ります。

大胆な色使いとシンプルな構図が特徴で、野生動物や日常の風景をモチーフに描かれます。創始者の死後もそのスタイルは受け継がれ、ティンガティンガアートは現在もタンザニアの代表的な文化のひとつとして発展を続けています。

今回のプロジェクトでは、ティンガティンガアートの伝統を受け継ぐマイケル・レヘム氏の作品が図案化されました。彼は創始者ティンガティンガの甥であり、スイスのデザインコンペでの優勝や上海万博への出展など、国際的な評価を受けています。

2004年に日本を訪れたことをきっかけに、2005年の愛・地球博に出展。その後、日本を拠点に活動しながらティンガティンガアートの普及に努めています。本プロジェクトでは、彼の描く動物の絵をデータ化し、テキスタイルデザインへと落とし込むことで、日本の染色技術とアフリカンアートの融合を実現しました。

 

京都の染色技術で再現されたティンガティンガ布

ティンガティンガ布の染色加工は、京都市南区にある美研繊維が担当しました。京都の染色技術は世界的にも評価が高く、伝統工芸と最新技術を組み合わせた高度な加工が可能です。

本プロジェクトでは、アフリカの鮮やかな色彩を忠実に再現するため、デジタル捺染技術が用いられました。この技術により、細かなディテールや鮮やかな発色を布に表現でき、ティンガティンガアート特有の力強い色合いを活かした仕上がりとなっています。

また、京都で染色加工されたことを証明する「Kyo Print®」を取得しており、品質の高さが保証されています。これは、伝統技術を現代のテキスタイル製品に活かす取り組みの一環であり、日本国内のみならず、海外市場への展開も視野に入れた戦略の一つといえます。

ティンガティンガ布は、日本とアフリカの文化交流の象徴として、今後さらに注目されるでしょう。

 

大阪・関西万博出展と今後の展開

ティンガティンガ布は、2025年開催の大阪・関西万博に出展されます。万博では、アフリカの文化やデザインの魅力を発信する場としての役割を果たすことが期待されています。また、万博への出展に先駆けて、オンラインストアにて販売が開始されました。

株式会社AFURIKA DOGSは、ティンガティンガ布の販売を通じて、日本の文化とアフリカの芸術を結びつける活動を展開しています。さらに、京都を拠点にアフリカ地域の研究者やビジネスマンが集う場を創出する構想も進行中です。今後のプロジェクトの進捗は、同社のSNSを通じて随時発信される予定です。

ティンガティンガ布の開発と万博出展は、アフリカと日本の文化・技術の融合を象徴する試みです。今後の展開にも大きな期待が寄せられています。


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