武蔵精密工業株式会社は、2025年8月20日から22日にかけてパシフィコ横浜で開催された「第9回アフリカ開発会議(TICAD9)」の併催イベント「TICAD Business Expo & Conference」に出展しました。
会期中には石破茂首相、岸田文雄前首相、アフリカ開発銀行のSolomon Quaynor副総裁など、日ア双方の要人がブースを訪問し、同社の電動モビリティ事業に対する関心を示しました。
また、8月21日にはケニアのスタートアップであるARC Ride社と、使用済みバッテリーの2次利用に関する覚書(MOU)を締結し、廃棄物を地域資源として再活用する持続可能なビジネスモデルの構築に向けた協業を開始しました。
首相や要人がブースを視察、事業に高い関心
TICAD9の会期中、8月21日にムサシの展示ブースを訪れたのは、石破茂首相、岸田文雄前首相、アフリカ開発銀行のSolomon Quaynor副総裁をはじめとする日ア双方の政府関係者でした。
石破首相はブースで展示された電動バイク用バッテリーやケニアにおける事業展開について詳細な説明を受け、アフリカにおける電動モビリティの経済・環境・社会への影響に強い関心を示しました。
さらに同日午後に行われた官民ビジネス対話における挨拶の中で、石破首相自らがムサシの取り組みを紹介し、ケニアやエチオピアの現地スタートアップと共に進める電動バイクバッテリー交換ステーション事業を取り上げました。
この発言は、ムサシの取り組みがカーボンニュートラルな交通手段の実現に資するものであることを公式に認めたものであり、日本とアフリカの協業の重要性を示す象徴的な場面となりました。
ARC Ride社とMOU締結、電池2次利用を推進
また、8月21日には会場内で署名文書披露式典が開催され、ムサシはケニアのEVスタートアップARC Ride社と、使用済みバッテリーの2次利用方法に関するMOUを締結しました。式典には、ムサシCIO(最高イノベーション責任者)の伊作猛氏とARC Ride社CEO Jo Hurst-Croft氏が出席しました。
ケニアでは2030年に6万台を超えると予測される電動バイク市場が拡大を続けていますが、その一方で使用済みバッテリーの処理問題が新たな課題となっています。
今回のMOUは、使用済み電池をRepurpose(目的変更)することで無電化地域への電力供給を可能にするなど、電池を廃棄物ではなく地域資源として活かす取り組みです。
両社はこの協力を通じて持続可能なビジネスモデルを構築し、環境負荷低減と地域の生活向上を両立させることを目指しています。
持続可能なモビリティ普及へ向けた展望
ムサシはこれまで、四輪・二輪向けの次世代パワートレインやステアリング、シャーシ部品の開発・製造を中心に、電動化や自動運転を見据えた取り組みを進めてきました。
加えて、AIを活用したインダストリー4.0の推進やエネルギーソリューション事業、さらには農業や植物バイオ分野への展開など、オープンイノベーションを軸に新規事業の創出に注力しています。
今回のTICAD9での活動とARC Ride社とのMOU締結は、同社がアフリカ市場において持続可能なモビリティの普及に本格的に取り組む姿勢を示すものであり、日本発の技術と現地スタートアップの知見を組み合わせることで、地域社会への貢献と新たな市場機会の開拓を同時に実現する取り組みといえます。
ムサシは今後も、環境・経済・社会の発展に資する事業を推進し、アフリカ地域での持続可能な未来の実現に向けて歩みを進めていく方針です。


















