アサヒグループホールディングス株式会社は2025年12月17日、Diageo plcの子会社が保有する東アフリカ酒類事業に関する株式を取得することを決定しました。
本件取引により、ケニア、ウガンダ、タンザニアでビール・スピリッツ・RTD事業を展開するEast African Breweries PLC(EABL)の株式65%を間接的に取得します。
人口増加と経済成長が続く東アフリカ市場において、アサヒは強固な事業基盤を獲得し、中長期的な成長を目指します。
東アフリカ事業取得の全体像
本件取引は、アサヒグループホールディングス株式会社がDiageo plcの子会社2社と株式売買契約を締結し、東アフリカ酒類事業を取得するものです。
具体的には、Diageo Holdings Netherlands B.V.が保有するDiageo Kenya Limited(DKL)の株式100%、およびDiageo Great Britain Limitedが保有するUDV (Kenya) Limited(UDVK)の株式53.68%を取得します。
これにより、DKLが保有するEast African Breweries PLC(EABL)の株式65%を間接的に取得する形となります。
EABLは、ケニア、ウガンダ、タンザニアの各国証券取引所に上場しており、本件取引後も上場を維持する方針です。
対象事業には、ビール、スピリッツ、RTD(Ready to Drink)事業が含まれ、地域横断で事業を統括する体制が構築されています。取得価格は、DKLが2,354百万ドル、UDVKが646百万ドルとされており、合計で3,000百万ドル規模の取引となります。
競争法上の承認取得を前提としており、クロージングは2026年下半期を予定しています。
取得の目的と戦略的意義
アサヒグループは、中長期経営方針において、ビールを中心とした既存事業の成長と新規領域の拡大を掲げています。
本件取引は、その方針に基づき、成長が見込まれる地域である東アフリカ市場において強固な事業基盤を確立することを目的としています。
ケニアを中心とする東アフリカ地域は、人口増加と経済成長が続いており、中長期的な酒類需要の拡大が見込まれています。
対象事業は、「Tusker」「Senator」「Serengeti」などのビールブランド、「Kenya Cane」「Chrome」などのスピリッツブランドを有しており、高い市場認知度と販売力を備えています。
また、Diageo社から「Guinness」「Johnnie Walker」「Smirnoff Ice」といったグローバルブランドについて、引き続き主要国で販売を継続するための長期ライセンス供与を受ける予定です。
アサヒは、これらのブランド資産と現地の人材、マーケティング力を活用し、持続的な成長と企業価値向上を目指すとしています。

画像引用元:EABL Official Websiteより
財務状況と今後の見通し
EABLを含む対象事業の連結業績を見ると、2025年6月期の純売上高は128,791百万ケニア・シリング(約1,546億円)、営業利益(EBIT)は25,171百万ケニア・シリング(約302億円)、EBITDAは33,336百万ケニア・シリング(約400億円)と、安定した収益基盤を有しています。
純資産は42,287百万ケニア・シリング(約508億円)、総資産は131,089百万ケニア・シリング(約1,574億円)となっており、財務面でも一定の健全性が確認されています。
資金調達については、原則として金融機関からの借入または手元資金で充当し、新株発行は予定されていません。
一時的にNet Debt/EBITDAがガイドラインを超える可能性はあるものの、財務健全性の改善と株主還元を継続するとしています。なお、本件取引のクロージングは2026年下半期を予定しており、2025年12月期の業績への影響はないと発表しています。
アサヒは、現地経済の発展にも貢献しながら、東アフリカ市場における長期的な事業成長を図る方針です。
- 記事提供元:Diageo社の東アフリカ事業の株式取得に関するお知らせ|アサヒグループホールディングス
















