日本の中古農業機械を活用し、ガーナ共和国における農業機械化と中小農家の生産性向上を目指す新たな実証事業が始動します。
株式会社グランサルトと株式会社トーシンは、国際協力機構(JICA)が実施する「中小企業・SDGsビジネス支援事業(JICA Biz)」2025年度公示において、両社が共同提案した事業が採択されたことを発表しました。
本事業では、日本ブランドの高品質な中古トラクターやコンバインハーベスターを活用し、「所有権移転型リース(Lease-to-Own)」を含む農業機械運用モデルの実証を行います。
農業サービスプロバイダー(SP)と連携することで、農業機械へのアクセスが限られてきた中小農家の課題解決を図り、持続可能な農業機械化モデルの確立を目指す取り組みです。
機械化を阻むガーナ農業の構造課題
ガーナ共和国では、主食作物を中心とした農業が国民生活と経済を支える重要な産業である一方、耕起、整地、運搬、収穫といった基幹作業における機械化の遅れが長年の課題となってきました。
農業機械の購入コストが高いことに加え、金融機関からの資金調達が容易でないことが、中小農家や農業関連事業者にとって大きな制約となっています。
その結果、人力や簡易的な手段に依存せざるを得ず、生産性や収益性の向上が限定的となっていました。
本事業は、こうした構造的課題に対し、耐久性とコンパクト性に優れた日本製中古農機を活用することで、初期投資負担を抑えながら農業機械化を推進する点に特徴があります。
現地で農業機械化を担うSPと連携し、農家が必要なタイミングで機械サービスを利用できる仕組みを構築することで、ガーナ農業の現実に即した解決策を検証します。
所有権移転型リースの実証内容
本事業では、対象国をガーナ共和国とし、JICA Bizの枠組みのもとで実証を進めます。
主な目的は、中小農家および農業サービスプロバイダーが継続的に農業機械へアクセスできる仕組みを構築し、農業機械化の促進による生産性と収益性の向上を図ること、そしてJICA事業終了後も自走可能なビジネスモデルを確立することです。
具体的な実証内容として、日本国内外における中古農機およびスペアパーツの調達とガーナへの輸出の検証、現地SPと連携した小型・中型農業機械の運用実証、Lease-to-Ownを含む契約形態や回収(返済)スキームの検証が挙げられています。
さらに、農機や部品の多国間調達・供給体制の構築、保守体制や運用データの取得を通じた事業標準化の検討も行われます。
本取り組みは、SDGs目標1「貧困をなくそう」に資するものとして、中小農家の所得向上への寄与が期待されています。
両社連携による事業化と将来展望
本実証事業では、両社がそれぞれの強みを生かした役割分担を行うことで、事業の確実性を高めています。
トーシンは、中古農機・アタッチメント・スペアパーツの調達や輸出、農機運用に関する技術的助言を担い、日本側の供給基盤を支えます。
一方、グランサルトは、現地SPとの連携、運用設計、実証事業の実施およびデータ取得、さらに事業化と拡大計画の策定を担当します。
両社は、実証を通じて得られる運用、コスト、整備、回収に関するデータを基に、ガーナ国内での標準モデルの確立を進める方針です。
将来的には、ガーナ周辺国への展開も視野に入れ、アフリカ地域全体における持続可能な農業機械化への貢献を目指すとしています。
- 記事提供元:【JICA Biz 採択】日本の中古農機でガーナの農業を変革|PR TIMES















