2016年10月21日、コマツアフリカホールディングス(KAfH)とカミンズアフリカは、南アフリカのヨハネスブルグにおいて、新たに地域向け技術人材育成(TEC)の学校設立に関する覚書に署名をしました。両社は長年エンジン事業のパートナーとして強い信頼関係を築いており、今回協業して社会貢献活動を行うことで、不足する熟練技能者の育成を図ります。
足掛け50年!建機メーカー、コマツのアフリカ展開!
建設機械・鉱山機械のメーカーである小松製作所(コマツ)は、日本の建設機械業界ではトップシェアを、世界では2位のシェアを持つ日本を代表するグローバルカンパニーです。コマツは、これまでアフリカ展開にも力を入れており、1963年に南アフリカに初めてブルドーザーを販売しています。ヨハネスブルク事務所は1970年に開設されており、1997年にグループ現地企業としてコマツアフリカホールディングス(KAfH)が設立されました。
一方、1919年創業の米国の大手エンジンメーカーであるカミンズは、主に自動車用・産業用エンジンや発電機などを生産・販売しています。コマツとカミンズは、長きにわたってエンジン事業におけるビジネスパートナーであり、強固な信頼関係を築いてきました。
コマツ、様々なパートナーと社会貢献活動を展開!
2016年4月10日、コマツは米国カミンズ社と、地域人材育成の協業を行うことで契約しました。両社が持つ人材やノウハウ、リソースなどを活用し合うことで、単独で行うよりも効果的な社会貢献(CSR)活動を実施することが可能になります。
これまでにもコマツは、固有のノウハウを持つNPO法人などと協業する形でCSR活動を実施してきました。過去には、南アフリカにおいてデンロン社と共に教育支援を実施したり、アンゴラではNPO法人と共に対人地雷除去やコミュニティ開発を支援してきました。
カミンズ社もCSR活動の一環として、地域社会における人材育成支援の分野に力を入れており、すでにいくつかの地域でコマツと協業してきました。今回の契約により、今後は互いのリソースやベストプラクティスを総合的に活用することで、人材育成支援をグローバルに展開していくことができます。
南アフリカで地域人材育成プログラムを立ち上げ!
コマツとカインズはこの契約を踏まえて、新しいプログラムとして南アフリカで地域向け技術人材育成(TEC)を新たに設立することを合意しました。南アフリカでのTEC立ち上げは、両社のグローバル契約で述べられたコミットメントを実現する最初のステップの1つとなります。
今、世界中で熟練技能者の不足が深刻な課題となっています。特に製造業においては、技能やソフトのスキルが不足しているという理由で、全世界で何千万人もの労働力が足りない状況に陥っています。地元の学校のEkuruleni West Collegeに対して、マーケティングのカリキュラム開発や、指導者の育成、キャリア指導、生徒に必要な実務体験などを支援し、標準的な教育体制を提供していきます。
両社は南アフリカの若者がマーケティング関連スキルを身に付け、労働力として備えるためのツールの提供を目指していきます。また2016年中には、仏シュナイダーエレクトロニック社も加わり、共同でTECプログラムを実施する予定となっています。
記事提供元:コマツとカミンズが南アフリカで地域人材育成プログラムを立ち上げ(プレスリリース)
参照元:
・カミンズ社との協業による地域人材育成(コマツCSR報告書)
・アフリカにおけるコマツの社会貢献活動(コマツCSRページ)
・アフリカの明日を切り開く -コマツの取り組み-
1st Image Photo credit: Colin-47 via VisualHunt / CC BY-NC-ND