JICA、チュニジアでカイゼンの全国展開を通じて国内中小・零細企業の競争力向上に貢献へ!

国際協力機構(JICA)は、2024年3月19日、チュニジア共和国の首都チュニスにて、チュニジア政府との間で、技術協力プロジェクト「品質/生産性向上及びBDS普及促進プロジェクト(フェーズ3)」に関する討議議事録に署名しました。

本事業を通じて、カイゼンを広く普及するための体制を構築し、SDGs(持続可能な開発目標)ゴール8(働きがいも経済成長も)およびゴール9(産業と技術革新の基礎をつくろう)に貢献します。

中小企業の支援を推進するチュニジア!

チュニジア共和国は、北アフリカのマグリブ地域に位置する国であり、北と東は地中海に面し、西はアルジェリア、南東はリビアと国境を接しています。

首都はチュニスで、フランス語とアラビア語が公用語ですが、アラビア語が最も広く使われています。

約1,200万人の人口を擁するチュニジアは、多様な文化と歴史を持ち、フェニキア人、ローマ人、ビザンチン人、アラブ人、オスマン帝国、フランスなど多くの民族や帝国に支配された過去があります。

チュニジアの経済は、農業、鉱業、製造業、石油生産、特に観光業に大きく依存しています。国内ではオリーブオイルの生産が盛んであり、世界のオリーブオイル生産量の上位に位置しています。

また、チュニジアの美しい海岸線、歴史的な遺跡、温暖な気候は、国を訪れる観光客にとって大きな魅力となっています。

チュニジアでは零細・中小企業が企業数の99%以上を占めることから、政府は零細・中小企業の品質・生産性向上を重要視しています。

品質・生産性向上を通じた産業の競争力強化は、コロナ禍やその後のエネルギー価格の高騰等により失業率が上昇する中、継続して重点課題とされています。

カイゼンの全国展開を通じて国内企業の競争力向上に貢献!

JICAは、チュニジア政府との間で、技術協力プロジェクト「品質/生産性向上及びBDS普及促進プロジェクト(フェーズ3)」に関する討議議事録(Record of Discussions: R/D)に署名しました。


写真:署名式の様子

本事業は、産業・鉱山・エネルギー省において、カイゼンを指導するトレーナーの育成や需要喚起のための啓発活動・マーケティング、地方展開を強化するための計画立案などを行います。

カイゼンとは、は5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)やQC7つ道具、総合的品質管理(TQM)等を活用し、組織の全員が常に高い品質や生産性を追求する姿勢を身につけ、品質・生産性向上に資する具体的な活動を実施するための知識体系全体のことです。

経営者や従業員の考え方の変革やチームワークの醸成、コミュニケーションの促進によって、全社的かつ継続的な取組みへと発展させながら、企業の競争力向上を図っていくことを特徴としています。

また、職業訓練校においてカイゼン研修カリキュラムの試行実施、チュニジア国内やアフリカ諸国へカイゼンを普及するための活動も実施します。

本事業を通じて、カイゼンを広く普及するための体制を構築し、SDGs(持続可能な開発目標)ゴール8(働きがいも経済成長も)およびゴール9(産業と技術革新の基礎をつくろう)に貢献します。


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