ボツワナという国名はツワナ人の国という意味です。その名の通り、人口の70%がツワナ、残りはカランガ族、ブッシュマンと総称されるサン族、ヘレロやカラハリ族など多様な民族で構成されています。(当然混血はたくさんいるのでその場合の統計をどうとっているかは謎ですが・・・文化人類学のプロではないのでご容赦ください。)

中所得国ボツワナは教育水準高く、ほとんどの子供が学校へ通えています。小学校ではまずツワナ語からはじまり、小学校中学年くらいのときに英語に切り替わります。なのでボツワナの人々は、民族に関わらずツワナ語を話し、ほぼ全員が流暢に英語を喋ることができます。

そして、特に民族間での大きな衝突や事件が歴史になく(ブッシュマンはちょっと色々ありますがそれは後で書きます)、お互いに憎み合う微妙な関係は感じません。わりとおとなしくみんなツワナ語を共通語として話しています。(共通語ないと不便ですしね)

ツワナの人々

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人口の70%くらい占めてるのでほとんどの人がツワナです。全土に基本いますが、ハボロネ含む南部に多いようです。また、ボツワナの人口は全部でも203万人ですが、おとなり南アフリカにはツワナ族390万人いるんだとか・・・。とはいえ、彼ら曰く、南アのツワナとは言葉はちょっと違うそうです。

穏やかで衝突を嫌い、怒ることははしたないという感覚があるようです。個人的な感覚でいくとシャイな人もいれば目立ちたがりでアウトゴーイングな人もいます。あまりはっきり拒絶することはしないので、イヤなことからはやんわり抜けていっている気がします。なのでボランティアも面倒な提案されると「良いわね」って言われて後は放置されるのはよくあります。忘れたとかじゃなくて「(別に)いいわね」ってことなのかと 笑 全てがやんわりなのはツワナだけではない気がしますけどね。

ケンカとかめったにしませんが、ジェラシーはすごいらしく・・・やはり男女の別れ際のもつれとかは殺人事件などに発展するケースが新聞で報じられています。(単にゴシップが好きなだけなのか・・・)

カランガの人々

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ボツワナ北東部、ジンバブエとの国境付近にいらっしゃいます。

北東部は隊員がそこそこ派遣されており、カランガが本来の現地語という隊員も珍しくないですが、ツワナ語/英語流暢に話すので現在、ボツワナの協力隊員の現地語訓練はツワナ語のみとなっています。カランガしかしゃべれないという人はお年寄りとか、結構稀だそうです。

おとなりジンバブエにもおります。一説によるとボツワナの中でよく働くのはこのカランガだとか・・・という都市伝説?が。確かに、自分のまわりにはフットワークが軽く、動きが早く、確認も随時入り、担当案件を最終的にちゃんと遂行できるカランガの人が思い当たります。

結婚の際にツワナは夫から妻に牛を贈る習慣があるのですが、カランガも同じくで、どうやらこの相場金額がカランガのが高いらしく、これもカランガがよく働く印象を持たれる原因かも・・・もちろんツワナ人にもよく働く人はいますよ。

カラハリの人々

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ボツワナ西部にいらっしゃいます。カラハリ砂漠らしいさらさらの砂とブッシュしかない土地で、ガチで何もないあたりです。よく言われるのはツワナ語とカラハリ語の違いはDがRになるんだとか。写真はフクンチというカラハリ族が一番いると思われるあたりの大きい町。

例: ツワナ語 Dumla! (Hello)   → カラハリ語 Rumela!

カラハリ砂漠のスペルはカラハリ語ではKalahari、南ア側からはKalahadiと表記されます。なのでセントラル・カラハリ・ゲームリザーブ(ボツワナ中央部の動物保護区)の場合はKalahari、カラハリ・トランスフロンティア・パーク(南アとボツワナの共同管理の動物保護区)の場合はKalahadiと表記されています。

サン族(ブッシュマン)

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ボツワナの先住民で、狩猟採集民です。日本の研究者がかなり深く研究をしていますので学術的にどうこうという話はそちらの研究書読んでください。ここでは私が会った事ある人々を紹介してみます。

何もないカラハリ砂漠で木の実や根、小動物の狩猟をして定住せずに移動しながら生活する民族でした。近年、ボツワナ政府の方針により定住をさせられ狩猟を禁止され、政府が作ったセントラル・カラハリ・ゲームリザーブから追い出され、決められた定住地に定住させられています。ボツワナ政府はこの件について人権団体から非難を受けています。なので取材・研究など政府の許可がちょっとおりにくいという、ボツワナのダークサイドです。

ツワナ語までしか話せない人もいます。隊員の中にはこのサン族の自立支援活動をしている人もいます。

誰でもわかる特徴は言葉にクリック音という舌をうちつけた感じの音がまじっているところ。サウンドも数種類あります。ちなみにボツワナの固有名詞でXや!が入っているのはクリック音のマークです。また、小柄な体型の人が多いです。

サンと総称されていますがどうやら、さらに細かく別れているようです。というか、彼らいわく話してる言葉が違うらしいです。実際に挨拶やありがとうをどう言うか聞くと、確かに地域によって違います。

ナロ族 (Naro)

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北西部のディカールという村のサン族。彼らは彼らのことをナロと言っている。言葉はナロ語。オランダのNGO団体が20年くらい前から入り、現在はロッジのスタッフ等として働いていたりするのでかなり感覚は近代化されています。写真の彼はナロ語の他にアフリカーンス、英語、ツワナ語を喋ります。

コン族 (!Kung)

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北西部のクイハバ洞窟付近にいらっしゃいます。コン族だと自分で言っていた。言葉はコン語。

CKGRのブッシュマンたち。(名前不明)

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英語喋れず、ツワナ語しか通じなかった・・・ので色々不明。後でナロの人にきいたところ、彼らは少なくともナロ族ではないらしいです。

ツォディロ村の人(自称サン族)

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コン族のガイド曰くは別らしい。写真は世界遺産ツォディロ・ヒルズのガイド。

ヘレロの人々

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それってナミビアじゃないの?といわれますが、ボツワナ北西部にもいらっしゃいます。(ナミビアにくらべて少ないと思われますが・・・)女性はお姫さま人形のようなドレスをいつも纏っているのですぐわかりますね。

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でもオカバンゴのモコロをこいで働いているこの方々は衣装は違いますが、喋ってる言葉はヘレロ語だとガイドのおじさんが教えてくれました。さすがにモコロ漕ぐときは動き易い服なのでしょう。

北部の民族

シャカウェーやカサネなどにはそれぞれ違う民族が住んでいます。が、多すぎて名前が覚えられません・・・OTL


ツワナ族以外の子供たちは小学校あがるまでツワナ語を話せず、英語で観光客やその他の大人とコミュニケーションをとっていて、意外とツワナ語で話しかけても通じなかったりします。

全員が全員、母語がツワナ語というわけではないので、少数ですが、自分の言語は「●○だ」と主張する人もいますが、ほとんどの人はツワナ語を喋ることに支配されてる嫌な感覚はないようです。(小学校中学年ですぐ英語になっちゃうしね。)

「ツワナ語喋れ」と言われる事は多いですけどね。これは、じゃれてるだけなことが多く、本気かと言われると微妙です。

他民族国家ですが人口のほとんどをツワナが占めているせいか、あまり民族による混乱とか価値観の違いだとかで揉めてるケースはみかけません。いずれの人々も穏やかで商売っけがないです。値段交渉とかするとあっという間に値段下げちゃうし。大丈夫なの?ねえ?って感じです。

一番多いもめごとは結局、やはり男女の別れ際の・・・痴情のもつれ的なもの・・・?

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Hiromi Ame
グラフィックデザイナー。東京の広告制作会社2社に合計約8年の勤務を経て、2014年7月より青年海外協力隊で南部アフリカのボツワナに派遣、国立博物館の制作部にデザイナーとして配属されています。アフリカにいながらカンボジア(東南アジア)のNGO団体の広報活動の仕事もしていたりします。他国ボランティアからデザインの仕事も引き受けていますので、お気軽に連絡ください。