NPO法人モンキーマジックの初の海外事業として、東アフリカに位置するケニアの視覚障害の子どもたちを対象に、クライミングプログラムを提供しました。「見えない壁だって、越えられる。」をコンセプトに活動しており、これまでクライミングを通じてチャレンジ精神を育むプロジェクトを実施してきました。今回、ケニアの75名の視覚障害児が、生まれて初めてのクライミングを体験しました。
クライミングプログラムをケニアで提供!
モンキーマジックは、「見えない壁だって、越えられる。」をコンセプトに、フリークライミングを通じて、視覚障害者をはじめとする人々の可能性を大きく広げることを目的とし、活動しているNPO法人です。
今回、初の海外事業として東アフリカに位置するケニアの視覚障害の子どもたちを対象に、クライミングプログラムを提供するプロジェクトを2018年3月12日より5日間に渡って行いました。
本プロジェクトの目的は、NPO法人モンキーマジックが2005年より日本国内で培ってきた障害者クライミングの指導や普及のためのノウハウを、障害者クライミングの未開拓国・地域にも伝え、障当事者のQOL向上及び、社会における障害者への理解促進を図ることです。
また本プログラムはSPORT FOR TOMORROW政府認定事業として日本国際協力システムの助成を受け、開催には現地のNGO”Kilimanjaro Blind Trust Africa”(KBTA)と、ケニアの首都ナイロビにある東アフリカ諸国唯一の営業クライミング施設「Blue sky」の協力のもとで実施されました。
身体能力の高さに将来の可能性を感じる!
クライミングプログラムでは、75名の視覚障害児が、生まれて初めてのクライミングを体験しました。ケニアでは35歳未満が人口の65%を占めるという人口構造がそのまま障害者の数にも比例している一方、学校教育を受けられている視覚障害児は20%程度に留まっています。
また、現地の盲学校へのヒアリングから、学習機会以上に余暇活動(レクリエーション)の機会自体が少ないという実情が明らかになりました。そのため、プログラムに参加した子どもたちは、クライミングへの挑戦を心から楽しみ、悔しそうな顔や充実した笑顔を見せてくれました。
モンキーマジックは今回のプロジェクト実施を終えて、「特に学齢の高い子どもほど、その高い身体能力からクライミングが初めてとは思えないほどの反応を示しました。また誰も教えていないはずの動きやテクニックを繰り出していました。
代表理事である小林自身がパラクライミング世界選手権などに出場を重ねる中で感じた、ヨーロッパやアメリカに比べ、アジア・アフリカ地域での障害者クライミングはまだまだ開拓の余地があるという実感も、アフリカの地にこのスポーツが根付いた暁には、障害の有無を問わず、世界の限界を押し上げるようなクライマーが現れるだろうという確信に変わりました。
そして、このプロジェクトはクライミングを通して視覚障害の子どもたちの可能性を広げるだけでなく、現地のクライミングジムとコミュニティの結びつきを強める効果も期待できるという実感も得られました。」とのコメントを発表しています。
NPO法人モンキーマジックは、今後もプログラムを提供しに現地や他の地域にもスタッフを派遣することや、クライミングジムへ視覚障害者へのクライミング指導法の伝授を継続的に行っていけるよう事業・規模を拡大させていく予定です。
当日の様子はこちらから!
- 記事提供元:【活動レポート】ケニアの視覚障害の子どもたちに、クライミングを通じてチャレンジ精神を育むプロジェクトを実施しました|PR TIMES