南スーダンの北東部マラカル地域にある国連民間人保護区域で2月17日、武力衝突が起き、国境なき医師団(MSF)の現地スタッフ2名を含む18名が死亡したと国境なき医師団が発表しました。2013年末に発生した内戦が勃発した南スーダンでは、日本の陸上自衛隊も国連平和維持活動(PKO)に参加しており、2月6日に派遣期間を約8か月間延長することが決定しています。
衝突があったのは、自衛隊が活動している首都ジュバから北東に約500キロの所にあるマラカル(Malakal)の国連民間人保護区域です。17日から18日にかけて、キャンプ内で暮らす地元民族のディンカ(Dinka)人とシルク(Shilluk)人の若者たちの集団が衝突しました。PKO部隊によって鎮圧されましたが、NGO「国境なき医師団」のスタッフ2人を含む18人が死亡、36人が負傷しました。
マラカルの国連民間人保護区域には現在、約4万人が避難生活を送っています。この区域には2013年12月に紛争が勃発して以降、2015年の4月に1万人、7月と8月に合計1万6000人が避難し、避難者の総数は1年の間に倍増していました。
南スーダンは,長南北間の内戦を経て2011年に独立を果たしましたが、4年が経過した今でも国内では混乱が続いており、日本の陸上自衛隊も首都ジュバにて国連平和維持活動(PKO)に参加しています。主な任務はインフラ作業や道路整備ですが、3月に施行される安全保障関連法に含まれる改正PKO協力法によって「駆けつけ警護」など新たな任務の付与も検討されています。
引用/写真元:国境なき医師団(プレスリリース)
参照元:南スーダン国際平和協力隊の派遣期間の延長等(外務省)