中央アフリカで14日に開催された大統領選挙の決選投票について、選挙管理員会は20日、元首相のフォスタンアルシャンジュ・トゥアデラ氏(58)が当選したと発表しました。ロイター通信によると得票率は62.71%で、同じく元首相のドロゲル氏(58)を抑えての当選となりました。
元数学の大学教授であったトゥアデラ氏は、2008〜2013年にフランソア・ボジゼ元大統領の下で首相を務めていました。政治家としての年数は長くはありませんが、逆にそれが政治勢力から独立した候補『ミスタークリーン』として、世論の支持を集める結果となりました。
Congratulations to Former #CAR PM Faustin Archange TOUADERA declared winner of Presidential Election w/ 63% of votes pic.twitter.com/L8dQdkd1Wz
— Amb. Smail Chergui (@AU_Chergui) 2016年2月20日
中央アフリカは2013年にイスラム教徒主体の反政府武装勢力「セレカ」が首都バンギを制圧して以降、実質的に無政府状態でした。現在でもキリストとイスラム両教徒が激しく衝突しており、人口の約10%に相当する40万人以上が国内避難民となっています。
クーデター以降初めての選挙で誕生したトゥアデラ大統領には今後、キリストとイスラム両教徒の融和を実現するという難しい政策に取り組みます。憲法裁判所での認可を経て、新政権の発足は4月中旬以降となる見込みです。
参照元:CNN
Photo credit: United Nations Photo via Visual hunt / CC BY-NC-ND