こんにちは!前回に引き続き、今回もAfrica Quest大学 第7回サファリ学のイベントレポをお届けします!
「Africa Quest大学」とは、現在世界で大流行している新型コロナウイルスの影響で、アフリカ留学が中止になったり、アフリカ旅行を中止された方達に向けてお家で留学できるイベントとして開催されたイベントです。
Africa Quest大学 第7回では、日本人女性で唯一、南アフリカ政府公認のサファリガイドとして活動されている太田ゆかさんを講師としてお越しいただきました!
イベントでは、前半は「サファリガイドについての基本的なお話」、「太田さんの活動内容」について、後半は「サファリガイドの魅力と課題」、「サバンナが直面する問題」についてのお話を伺いました。
イベントレポ後編の今回は、イベントの後半のサファリガイドの魅力や課題、サバンナの問題ついてフォーカスしていきます!
アフリカに留学したい方やサファリガイドになりたい方だけでなく、アフリカについて知りたい方もぜひご覧ください!
① サファリガイドはやればやるほどハマってしまう!?
皆さんはサファリガイドのお仕事の魅力はなんだと思いますか?
筆者がパっと思いつくのは、サファリガイドの代名詞でもある「動物に囲まれて暮らせること」ぐらい…。
もっとたくさんの魅力があると思いますが、日本には馴染みのないお仕事なので、これ以上思い浮かびませんでした(泣)
実際にサファリガイドとして働いている太田さんはサファリガイドのお仕事にどのような魅力を感じているのでしょうか。
間違いなくサバンナで暮らせること、野生動物に囲まれて暮らせることがサファリガイドの魅力です。
毎日の仕事の内容は似ていても、サバンナの様子は毎日違うので、何がいつ起きるかわからないドキドキ感の中で活動できる楽しさがあり、やればやるほどハマっていきます。
自分のスキルを使って動物を特定したり、見つけることができたときは、自信ややりがいにつながります。
普通のサファリガイドと異なり、環境保護プログラム専属サファリガイドだからこそ感じることのできる魅力もあるそうです。
現在、環境保護ボランティアの団体で働いていることから、来てくれるボランティアの子たちに動物や生態の状況を一生懸命伝えて、環境保護に興味を持ってもらえた時や動物を守りたいと思ってもらえた時にやりがいを感じます。
始めは、『ライオンかっこいいから見たい』というような考えでボランティアにくる子たちが多いですが、その子たちが帰るときには、『こんな状況があって、こんな風になっているから、こんな風に守りたい』と思って帰ってくれると、環境保護に貢献できていると実感できてやりがいを感じますね。
イベントでは、お話している最中にこぼれる太田さんの笑みからもサファリガイドのお仕事の楽しさが伝わってきました。
② サファリガイドは就職難!?
サファリガイドのお仕事にはたくさんの魅力がある一方で、やはり課題もあります。
課題として、一番大きいのは体力勝負なところです。
朝が早くから夜遅くまで働く生活を6週間続けられる体力があるかどうかが一番求められます。
また、家族や友達と思うように連絡が取れないうえに、孤立した小さいサバンナの村のコミュニティに住むことから、出会いなどがあまりないことを覚悟してこのキャリアを考えたほうがいいと思います。
そのほかにも、断水や停電等による不便な生活を強いられることもあり、生活面における不便さや、賃金の低さも課題として挙げられます。
また、太田さんの働いている南アフリカでは、南アフリカ人の雇用を守るために外国人が働くことに対して厳しいことから、外国人であることの制限もあります。
サファリガイドの資格をゲットしたからといって、必ずしも就職先があるとは限らないということは理解しておいたほうがいいと思います。
南アフリカに来て、一生懸命勉強してサファリガイドの資格をゲットしたのに、就職先が見つけられなくて帰った友達が沢山います。
③ 密猟との戦い
サファリガイドの課題だけでなく、サファリ業界(サバンナ)事態が抱える問題もあります。
環境問題や違法取引など、色々な問題がありますが、その中で一番大きな問題は密猟問題です。
アフリカの密猟問題には2つの種類があり、1つは象牙やサイの角などを狙った商業的な密猟問題です。
特にサイの密猟は現在深刻化してきていて、アジアの闇市場では、サイの角が伝統薬や嗜好品として高価格で売られていることから、需要を満たすためにサバンナではサイが約1日3頭殺されており、特にクロサイは数年のうちに絶滅するのではないかといわれています。
2つ目は、周辺の村の貧困層の人たちが食料を得るために罠を使って草食動物を捕まえる密猟です。
貧困層の人たちは安く手に入る針金などで作った罠をサバンナ中に仕掛けています。彼らは草食動物を狙って仕掛けていますが、実際には何の動物が罠に引っかかるか分かりません。
実際、そこをたまたま通ったゾウの足に罠が引っかかったことで歩けない状態になってしまい、安楽死させなければならないという事件もありました。
同じような事件は毎日起きていて、罠がもたらす野生動物への被害はかなり甚大です。
このような問題と戦うために太田さん達サファリガイドは、日々、罠の回収作業を行っていますが、貧困問題が解決されなかったり、東南アジアでの需要がなくならない限りは密猟問題の解決は難しいといわれています。
④人間も動物も共生できる社会を目指して
サバンナの問題は、日本人の私たちにとっては身近な問題ではなく、サバンナに直接かかわるお仕事に就かなければ出来ることはないと考えている方も多いのではないでしょうか。
そんなことはありません。日本からでもできることはたくさんあります。
まずは知ることが大切です。野生動物を悪用して行っている観光アクティビティや、象牙や毛皮など野生動物のものを使った商品などについて知り、知った内容を広めて、野生動物を悪用して行っている観光アクティビティに参加することや、象牙や毛皮など野生動物ものを使った商品を買ったりすることが恥ずかしいということを社会に認識させていくことが必要だと思います。
環境問題では、誰でもどこからでも貢献できると考えています。プラスチックごみを減らしたり、水や電気の消費を少なくしたり、お肉を食べる日を減らしたり、そういう小さなこと一つをみんながそれぞれ行動に移せたら、環境問題を解決するいいきっかけになるのかなと思います。
皆が少しずつ行動を変えることで、人間も動物も共生できる社会を目指していけたらいいなと考えています。
野生動物について調べることも、環境に配慮した生活を送ることも私たちの意識次第ですぐにできることです。
人間も動物も共生できる社会を作るために、ぜひ皆さんも自分にできることを何か一つ始めてみてはいかがでしょうか。
筆者も、今まで以上に環境に配慮した生活を心がけていきたいと思います。
もっとサファリガイドとサファリを知りたい方へ!
ここまで記事を読んで、「サファリに行ってみたい!」、「環境保護に興味を持った!」と思った方が沢山いらっしゃるのではないでしょうか!?
そんな皆さんにとてもおすすめな2つのイベントをご紹介します。
リアルタイムのオンラインサファリがスタート!
まずは『日本人女性唯一! 南アフリカ政府公認の日本人女性サファリガイド 太田ゆかさんによる ヴァーチャル サファリゲームドライブ』です!
このイベントはその名の通り、今回講師を務めてくださった太田さんとオンラインでサファリを回れるイベントです。
最近は、新型コロナウイルスの影響により、オンラインサファリのイベントが増えていますが、このイベントはこれまでのオンラインサファリと異なり、リアルタイムの映像を見れることから、現地でサファリを観光する時と同様の『何が起きるかわからないドキドキ感』が味わえるイベントになっています!
当日は、オンラインで太田さんの運転する車に乗り込み、南アフリカのクルーガー国立公園のサファリを2時間かけて回っていきます。リアルタイムでサファリを回っていくことから、どんな動物に会えるかは当日までのお楽しみ!もしかしたら、狩りや食事のシーンが見れるかもしれません!?
また、日本人女性で唯一の南アフリカ政府公認サファリガイドである太田さんが私たちにガイドをしてくださる機会は環境保護ボランティアに参加する以外はこのイベントしかありません!
野生動物が大好きな方、野生動物保護や環境保全に興味がある人、サファリに行ってみたい方はぜひ参加してみてはいかがでしょうか。
【日時】2020年8月22日(土) 15:30~17:30
【場所】オンライン
【料金】4500円
【定員】なし
【事前申込み】https://yukaonsafari01.peatix.com/
太田ゆかさんによる オンライントークイベントも!
日本人女性でただ一人の南アフリカ政府公認のサファリガイドの資格を持ち、南アフリカのサバンナで、野生動物たちを守るために、日々活躍している太田ゆかさんによるオンライントークを開催されます。
南アフリカの大自然溢れる人気のクルーガー国立公園エリアで日々サファリドライブをし、野生動物の生態調査のためのデータ収集をフィールドで行う以外にも、外来植物除去や、密猟者の仕掛けた罠回収、保護区の生体整備など活動している環境保護プロジェクトの貴重なお話をたっぷりお送りいたします。
【日時】2020年9月12日(土) 16:00~17:30
【場所】オンライン
【料金】お1人もしくはご家族:800円
【定員】なし
【事前申込み】https://yukaonsafaritalk.peatix.com/
ここまで読んで下さりありがとうございました!