アクプランタ株式会社は、ウガンダ共和国で自社開発のバイオスティミュラント製品「スキーポン」の製品登録を申請しました。
気候変動に対応する技術として、現地の農業関係者から大きな期待が寄せられています。
ウガンダの農業と気候変動
ウガンダ共和国は東アフリカに位置し、人口の約7割が農業に従事しています。
農作物の輸出国としても知られていますが、気候変動の影響で乾季が長期化し、干ばつによる作物の収量減少が深刻化しています。
また、周辺国の食糧需要の高まりもウガンダの農業にさらなるプレッシャーをかけています。このような状況下で、ウガンダ政府や農家の間で「スキーポン」への期待が高まっています。
2022年11月、Kaahwa Tophace駐日ウガンダ大使が日本で「スキーポン」を使用した作物栽培を視察し、植物活性剤としての有効性を確認しました。
2023年1月には、ウガンダ国立農業研究機関(NARO)と共同研究の覚書を交わし、室内栽培で「スキーポン」の実証実験を開始しました。
この実験では、無給水状態でも作物の乾燥耐性が確認されました。
実証実験とJICAの支援
「スキーポン」を使った実証実験は、ウガンダ国内の農業研究機関と協力して行われました。
2023年には独立行政法人国際協力機構(JICA)の「中小企業・SDGsビジネス支援事業」に採択され、ウガンダ国内での販路開拓に向けた取り組みが本格化しました。このプロジェクトの一環として、製品登録申請が行われました。
今後約1年をかけて、ウガンダ国内で製品登録に必要な実証実験が行われます。
トウモロコシとトマトの栽培で「スキーポン」を使用し、生育を比較します。
ウガンダ国立作物資源研究所(NaCCRI)の研究員がこの実証実験のパートナーとなり、実験結果はウガンダ政府に提出され、製品登録が検討されます。
地元の反応と今後の展望
2024年4月には、アクプランタのメンバーがJICAのコンサルタントと共にウガンダを訪問し、現地の農業関係者との協議を行いました。
Monica Musenero科学技術イノベーション相やYoweri Kaguta Museveni大統領、Robinah Nabbanja首相と面会し、「スキーポン」の紹介を行いました。
この訪問は国内メディアでも広く報じられ、気候変動下での新たな栽培技術として大きな期待が寄せられています。
ウガンダの農家との交流も行い、現地の栽培方法を見学しました。
アクプランタの金鍾明CEOは、ウガンダの農家が自然と土を大切にしていることを強調し、気候変動が農業生産と生活の質に与える影響を指摘しました。
同社はウガンダを出発点に、気候変動に対応する技術を世界中に広めることを目指しています。
- 記事提供元:ウガンダ政府にスキーポン製品登録申請へ|PR TIMES