一般社団法人Earth Companyが、360トンの廃棄石けんをリサイクルし、80万人の難民に衛生環境を改善するための支援を届けるクラウドファンディングを開始しました。
世界中で劣悪な衛生環境に苦しむ難民を支援するため、リサイクル石けんの供給を拡大するこのプロジェクトには、命を救うシンプルな解決策が秘められています。
廃棄石けんをリサイクルし、命を救う新しい取り組み
Earth Companyは、世界で毎日2,195人の子どもが下痢症で命を落とし、1億2000万人以上の難民が不衛生な環境で暮らしている現状を踏まえ、360トンの廃棄石けんをリサイクルして難民支援を行うプロジェクトを開始しました。
特に、未使用のまま工場から毎年2億5000万個もの石けんが廃棄されている状況を改善するため、リサイクルを通じて供給を行います。
このプロジェクトは、9月25日までに970万円を集め、大型の製造機を導入してリサイクル石けんの生産量を倍増し、アジアとアフリカの80万人の難民に届けることを目指しています。
国際機関との協力で実現する難民支援
Earth Companyが支援する社会起業家の一人、Eco-Soap Bank代表サミール ・ラカーニは、工場から未使用のまま廃棄される石けんをリサイクルし、子どもや難民の人々に届け、大きな死亡原因の一つである下痢などを未然に防ぎ、命を救うというミッションを掲げています。
Eco-Soap Bankは、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)と国際移住機関(IOM)からの要請を受け、アジアとアフリカで80万人の難民に石けんを提供する準備を進めています。
現時点で、360トンの廃棄石けんの仕入れが見込まれており、供給拡大のための大型製造機の導入が不可欠となっています。この新しい機械の導入により、年間最大1,200万個のリサイクル石けんの生産が可能になり、難民キャンプでの衛生状態の大幅な改善が期待されます。
例えば、過去にロヒンギャ難民キャンプで実施した調査では、風邪と発熱が26%減少し、深刻な胃腸疾患の発生がゼロになったという実績があります。
エコで効果的、地域社会にも貢献するプロジェクト
このプロジェクトでは、廃棄石けんを無料で回収することで、通常価格の約50%のコストで国際機関に供給し、支援を受ける難民の数を倍増することが可能です。
さらに、リサイクル石けんは密度が高く、少量の水で泡立ち、長持ちする特性を持つため、衛生環境が整っていない地域でも効果的です。
また、製造過程では、カンボジアを含む5カ国で経済的に困窮している女性を雇用し、地域の課題解決にも貢献しています。このように、Earth Companyの取り組みは、環境保護、地域社会の支援、そして命を救うという複数の側面で持続可能な影響をもたらしています。
- 記事提供元:360トンの廃棄物を命を救う石けんに 〜80万人の難民に支援を〜|PR TIMES