武蔵精密工業株式会社(ムサシ)は、経済産業省の「グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金」に採択され、エチオピアでの電動バイクを活用したデジタルサービスの実証事業を進めることとなりました。
これにより、環境負荷の低減や電動モビリティの普及拡大を目指し、Dodai Group, Incとの協業を深化させていきます。2024年にはエチオピア政府系ソブリンファンドEIHとのジョイントベンチャー設立に合意し、電動二輪車のエコシステム構築を加速させています。
本事業を通じて、エチオピアのカーボンニュートラル政策に貢献するとともに、グローバルでのSmall e-Mobilityの拡大を推進します。
エチオピアでのe-Mobility事業が経産省補助事業に採択
武蔵精密工業株式会社は、経済産業省が実施する「グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金」に採択され、エチオピアにおいて電動バイクを活用したデジタルサービスの実証事業を展開します。
本補助金は、ASEANやアフリカなどのグローバルサウス諸国が抱える課題解決を目的としたインフラ海外展開促進調査の一環として実施されるものです。ムサシにとっては、ケニアに続く2例目の採択となります。
本事業では、エチオピアの首都アジス・アベバを拠点に、電動二輪車、バッテリー、およびバッテリー交換ステーションを含むエコシステムの構築を進め、ビジネスモデルの実証を行います。
電動バイクの普及を通じてCO2排出量の削減を図り、エチオピアの環境保護と持続可能な社会の実現を目指します。さらに、IoT技術を活用したバッテリーシステムの最適化により、ドライバーの利便性と安全性の向上にも貢献していきます。
Dodai社との協業を通じた電動二輪車事業の推進
ムサシは2024年3月にエチオピアのEVスタートアップであるDodai Group, Incへ出資を行い、協業を開始しました。Dodai社は、2021年に設立され、米国デラウェア州に本社を構えながら、2023年よりエチオピアを主要拠点としてアフリカ全土で電動モビリティ事業を展開しています。
創業者の佐々木裕馬氏は、Uber Japanの営業本部長や電動キックボードのLuup社副社長を歴任しており、モビリティ分野における豊富な経験を持っています。
2024年10月には、Dodai社とエチオピア政府系ソブリンファンドEIHがエチオピア国内での二輪EV事業に関するジョイントベンチャー設立に合意し、10月21日に協業に関するMoUを締結しました。
ムサシもこの調印式においてDodai社とEIHの協業に賛同し、エチオピアにおける二輪EVの普及を支援することを表明しています。本事業により、電動二輪車の導入を加速させ、持続可能なモビリティ環境の構築に貢献していきます。
エチオピアでの電動二輪車エコシステム構築の目的と今後の展望
ムサシが展開する本事業の目的は、エチオピアの主要都市において電動二輪車のエコシステムを構築し、カーボンニュートラルの達成を推進することです。
日本政府の援助を受け、Dodai社との連携のもと、電動二輪車の普及を図るとともに、バッテリー交換ステーションやデジタルサービスを含めた包括的なモビリティインフラの整備を行います。
また、エチオピア国内での周知活動を強化し、電動二輪車に関する認識を広めることで、現地でのデファクトスタンダードを確立することを目指します。
具体的には、IoT技術を活用したスマートバッテリー管理システムの導入や、バッテリー交換の最適化を進めることで、ドライバーの利便性と安全性を高める施策を展開していきます。
本事業を通じて得られたデータや実証結果をもとにさらなる研究開発を進め、エチオピアにとどまらず、アフリカ全土への展開を視野に入れたSmall e-Mobilityの拡大を推進していきます。ムサシは今後も電動モビリティの普及を通じて、環境負荷の低減と持続可能な社会の実現に貢献していきます。
- 記事提供元:エチオピアでのe-Mobility普及へ、ケニアに続き2例目の採択 経産省「グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金」|武蔵精密工業 ニュース