TOPPAN HD、ルワンダのJONGOROGOSEI社を買収しデジタルBPO事業を強化

TOPPANホールディングスは、ルワンダを拠点に日本企業向けのデジタルBPO事業を展開するJONGOROGOSEI Ltdの株式を100%取得しました。

本買収により、アフリカ市場でのBPO事業の拡大を図るとともに、DX・SX領域での新たな事業展開を加速させます。

TOPPANグループは、JONGOROGOSEI社の持つ技術力とノウハウを活用し、ルワンダをデジタルBPOの新たな拠点とすることで、雇用創出やICT人材の育成にも貢献していきます。

アフリカ市場におけるTOPPANの戦略的展開

TOPPANホールディングスは、成長が期待されるアフリカ市場において、DX(デジタルトランスフォーメーション)およびSX(サステナビリティトランスフォーメーション)領域の事業展開を積極的に推進しています。その一環として、2023年にはシンガポール企業であるOS Trading & Investments Pte. Ltd.(OSTI)と資本業務提携を締結しました。

同社は、ルワンダやタンザニアにおいて農園ビジネスを中心としたSmart Village Projectを展開しており、TOPPANグループはこのプロジェクトに関与することで、アフリカ市場への足がかりを築いてきました。

さらに、TOPPANデジタルとOSTI、岐阜大学発のインパクトスタートアップであるサグリ株式会社の3社は、東アフリカ地域においてスマート農業の実証プロジェクトを実施し、農業や環境分野における課題解決に取り組んでいます。

このような取り組みの中で、TOPPANホールディングスは2024年からルワンダに駐在員を派遣し、現地の事業創出を進めるなど、同国におけるプレゼンスを強化してきました。

ルワンダはアフリカ中部に位置し、英語を公用語の一つとする国であり、デジタルインフラの整備が進んでいることが特徴です。ルワンダ政府もデジタル・イノベーション促進プロジェクトを推進しており、ICT分野における発展を積極的に支援しています。

また、日本政府もルワンダにおける「水・衛生」および「ICT分野」の主要支援国として同国の持続的な成長を後押ししています。TOPPANグループは、このような環境を活かし、DX・SX領域におけるビジネス創出をさらに加速させる方針です。

JONGOROGOSEI社の買収とその意義

今回の買収の対象であるJONGOROGOSEI Ltdは、ルワンダを拠点に日本企業向けのデジタルBPO事業を展開しています。具体的には、画像加工やAIアノテーション、Web制作などのITオフショア事業を手掛けており、日本企業の業務を支援する形で現地の雇用を創出してきました。

TOPPANホールディングスは、2025年1月16日付でJONGOROGOSEI社の株式を100%取得しました。本買収により、JONGOROGOSEI社の持つオフショア業務のノウハウを活用し、アフリカにおけるBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)事業の拡大を図ります。

これまで中国やアジア諸国が主要なオフショア拠点として成長してきましたが、近年の経済成長と円安の影響により、これらの地域の人件費は上昇傾向にあります。こうした背景のもと、ICT分野の発展が進むルワンダのような国が、次世代のオフショア拠点として注目されています。

JONGOROGOSEI社は、日本企業との取引を通じて、高度な技術スキルや業務知見を蓄積してきました。

TOPPANグループの一員となることで、技術指導の強化や経営体制の安定化が図られるとともに、TOPPANグループがDX分野で推進してきたハイブリッドBPOの技術ノウハウを展開し、JONGOROGOSEI社の事業をさらに高度化していくことが期待されます。

今後の展開と期待されるシナジー

本買収を通じて、TOPPANホールディングスはJONGOROGOSEI社をグループ内のデジタルBPOオフショア拠点として活用し、さらなる業務拡大を目指します。

具体的には、TOPPANグループ各社がJONGOROGOSEI社に業務を委託し、送客を行うことで同社のBPO事業を強化します。また、TOPPANグループが持つデジタル技術やオペレーションノウハウを活かし、JONGOROGOSEI社の業務範囲の拡張と効率化を進める方針です。

さらに、ルワンダ国内における雇用の創出にも貢献し、ICTスキルやデジタル技術に関する研修プログラムを提供することで、現地の若者たちのスキル向上を支援します。ルワンダ政府が推進するデジタル・イノベーション施策とも連携しながら、同国の持続的な成長に貢献することを目指します。

TOPPANグループは、本買収を含め、デジタル技術とオペレーションノウハウを組み合わせた「Erhoeht-X®(エルヘートクロス)」のコンセプトのもと、ハイブリッドなDX事業を展開していきます。

「エルヘートクロス」は、同社の創業時の最先端印刷技術「エルヘート凸版法」に由来し、データ活用を軸としたデジタル変革を推進するものです。今後、TOPPANグループはアフリカ市場におけるDX・SX領域のビジネス創出を加速させ、社会の持続可能な未来に貢献していきます。


返事を書く

あなたのコメントを入力してください。
ここにあなたの名前を入力してください

CAPTCHA


This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.