独特なエチオピアの宗教
アフリカの中でもエチオピアはいわゆるブラックアフリカと違う独特な国であると形容されることが多い国です。サブサハラアフリカで唯一文字を持つ国ですし、歴史的に早くから中東アラブとの交易があり、独自のキリスト教がエジプトのキリスト教の影響のもと繁栄しました。
また、19世紀、世界中がヨーロッパ諸国の植民地となる中、イタリアによる一時的な統治を除いてアフリカで唯一独立を貫いた国です。
そんなエチオピアには、キリスト教ではあるものの、カソリックやプロテスタントとは随分違うエチオピア正教があります。
エチオピア正教会は、国内に32,537の教会、信徒3,400万人、聖職者364、765人を抱える組織である(2000年現在)。
(石原美奈子編「せめぎあう宗教と国家-エチオピア神外の相克と共生」)
歴史的に、エチオピアの歴代王朝とエチオピア正教会との関係は密接で、1974年のメンギスツによる社会主義革命により国土地を国有化されるまでは、「教会が土地を保有し、その土地から得られる農作物の売上げから教会の維持運営や聖職者の給料が捻出されていた」(石原美奈子編「せめぎあう宗教と国家-エチオピア神外の相克と共生」)らしい。
ここが変だよ、エチオピア5選!
1.1年が13ヶ月
ぼくらが慣れ親しんだカレンダーは12ヶ月です。30日の月もあれば、31日の月もありますね。エチオピアのカレンダーは、30日を1ヶ月とする12ヶ月と、残りの5日を1ヶ月とする合計13ヶ月からなっているんですよ。だから、4月14日、と言ってもグレゴリオ暦とは違うんですね。
エチオピアで見かけるカレンダーにはエチオピア暦とグレゴリオ暦が併記されているものがあります。
2.今(2016年7月)は2008年
エチオピア暦では2015年の9月12日から2008年です。最初は訳がわからなくなりますが、慣れてくると比較的受け入れられるものです。これも元号を持つ日本人だからでしょうか。
エチオピア暦の新年は毎年グレゴリオ暦で言うところの9月11日。今年は閏年に当たるルカス年なので、新年(エチオピア暦2008)は2015年9月12日。
2016年9月11日には、エチオピア暦で2009年1月1日となります。
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